
定時で帰れない…残業が当たり前な職場っておかしくない?

「今日も残業か…」とため息をついているあなたへ
「最近、定時で帰れたことなんてあったっけ?」
「帰って寝るだけの毎日。自分の時間が全然ない…」
こんな思いを抱えて働いている人、多いんじゃないでしょうか。
本来、働く時間にはちゃんとルールがあります。
残業って「特別なときだけ」やるもののはず。だけど実際は、「残業して当たり前」の空気が漂っている職場も少なくありません。
今回は、そんな**“残業が常態化している職場”が抱える問題**について、実際の事例も交えながら、わかりやすくお話ししていきます。
あなたの働き方や職場を見直すきっかけになればうれしいです。
残業が当たり前になってる職場って、こんな問題がある
1. 「長く働いてる=頑張ってる」という空気
ある営業会社では、「夜遅くまでオフィスにいる人」が“やる気のある社員”として評価されていました。
結果的に、無駄な会議や形式的な報告が増えて、本当にやるべき仕事に集中できず…残業ばかりが増えていきました。
こういった職場では、**「成果」より「滞在時間」**が評価されがち。短時間で効率よく働く人が損するなんて、おかしな話ですよね。
📍事例:IT企業A社(社員200名)
毎日21時までオフィスにいるのが当たり前。でも実際は15時以降、集中力が切れてダラダラしている人が多数。
「帰りたいけど、帰れる空気じゃない」と、若手が次々に退職。
2. 人が足りないから、誰かが無理してる
介護や物流、建設など人手不足が深刻な業界では、1人にかかる仕事量が多すぎるという問題があります。
そもそも、定時で終わるように設計されていないから、残業しないと回らない…。
「新しく人を雇うコストより、社員に残業させるほうが安い」と考える経営層もいて、根本的な改善が進まないことも。
📍事例:物流会社B社(中小企業)
繁忙期になると1人で1.5人分の仕事を抱えることに。月の残業時間が80時間を超えることも…。
「人が足りない」は言い訳にされるだけで、現場の負担は増える一方。
3. マネージャーが状況を把握していない
「誰が何をどれくらいやっているか」を上司が把握していないと、仕事の偏りやムダな残業が発生しがちです。
「忙しいのは努力が足りないから」と丸投げされると、現場の社員は限界を超えてしまいます。
📍事例:メーカーC社(上場企業)
若手社員に仕事が集中し、毎日終電で帰宅。一方で、ベテラン社員は定時で帰宅。
結果、若手の退職が相次ぎ、チームの雰囲気も悪化。
4. 「働き方改革」が形だけになっている
「うちは働き方改革してるよ」と言いながら、実態は何も変わっていない…そんな会社も多いです。
たとえば、パソコンの電源を19時に強制シャットダウン。でも、社員はそのあとカフェに移動して仕事を続けるなんてことも。
📍事例:広告代理店D社
「定時退社日」があるけれど、結局カフェで残業。
社員の間では「形式だけの改革」と不信感が広がってしまいました。
5. 「昔からそうだから」と諦めてしまっている
「残業するのが当たり前」という空気に慣れてしまうと、誰もそれを問題だと思わなくなってしまいます。
特に中堅社員になると、「若手は甘えるな」「俺たちもそうしてきた」と、無言のプレッシャーをかけてしまうことも…。
📍事例:保険会社E社
「若手はまず根性を見せろ」が文化。
終業時間に仕事が終わっても、先輩より先に帰ることに罪悪感を感じてしまう空気に。
残業続きの職場、どんなリスクがあるの?
▶ 企業側のデメリット
- 離職が増える:特に若手や優秀な人から辞めていく
- 採用が難しくなる:長時間労働の会社は人気がない
- 生産性が下がる:疲れた人が集まってもいい仕事はできません
▶ 働く人側のデメリット
- 心と体にダメージが蓄積する:睡眠不足・ストレス・うつのリスクも
- プライベートが消える:家族や友人との時間が取れない
- 成長のチャンスを失う:自分の学びや将来の準備ができない
残業から抜け出すために、できること
◎ まずは自分の仕事を「見える化」しよう
毎日の業務にどれだけ時間を使っているのか、書き出してみてください。
ムダな作業、手間のかかる作業、先延ばしにしていること…意外とあります。
そこから少しずつ「どうしたら効率よくできるか」を考えてみましょう。
◎ 小さな“NO”を言う練習をする
いきなり「やりません!」とは言えなくても、
「申し訳ありませんが、明日以降でお願いできますか?」とやんわり伝えるだけでも違います。
小さな“NO”を積み重ねることで、自分の時間を取り戻す感覚が生まれます。
◎ 上司やチームに相談する
1人で抱え込まないことが大切。
「この仕事に○時間かかっていて…」「実は今、手がいっぱいで」と、事実ベースで状況を共有しましょう。
頼ることは悪いことじゃありません。
◎ 環境を変えることも選択肢に
「この会社では変わらない」と感じたら、転職や異動を視野に入れるのもありです。
今は「ワークライフバランス重視」の企業も増えています。
自分の働き方を大切にしてくれる職場を探すのは、全然悪いことじゃありません。
おわりに:あなたの働き方は、変えられる
残業が当たり前になっている職場って、実は会社の仕組みや文化に問題があることが多いんです。
社員の努力だけじゃどうにもならないこともあります。
でも、自分の意識や行動を少し変えることで、周りも少しずつ変わっていく可能性があります。
「定時で帰るのが悪」なんて時代は、もう終わりにしましょう。
自分の時間、大事にしていいんです。
✅ 今日からできる“ひとつだけ”
- 業務の時間を記録してみる
- 小さな“NO”を言ってみる
- 誰かに今の状況を話してみる
- 働き方を大切にする会社を調べてみる
働き方は、我慢じゃなくて“選択”です。
あなたが、あなたらしく働ける場所や方法を、ぜひ見つけてくださいね。