
営業からキャリアチェンジしたい人へ――スキルの棚卸しと、選べる3つの道

「このままでいいのかな…」と思い始めたあなたへ
営業の仕事を何年も続けてきたけれど、ふとした瞬間にこんな思いがよぎること、ありませんか?
- ノルマや数字に追われる毎日に疲れてしまった
- 頑張ってるのに、評価されていない気がする
- このままの働き方を、ずっと続けていけるのかな…
そう思いながらも、「営業以外で自分に何ができるんだろう?」と不安になって、一歩を踏み出せない。そんな声をよく耳にします。
でも、大丈夫。営業の経験は、他の職種でもしっかり活かせます。
今回は、営業からキャリアチェンジを考えている方に向けて、
- 自分のスキルを振り返る方法(棚卸し)
- 営業経験を活かせる3つの選択肢
- 実際に転職した人たちの事例
をわかりやすく紹介していきます。
営業で身につくスキルは、実はとても“汎用性が高い”
営業職の経験って、他の仕事ではあまり役に立たない…そう思っていませんか?
実はそんなことありません。営業で身につけたスキルは、他の職種でも高く評価されるものばかりです。
たとえば、こんなスキルが挙げられます。
● ヒアリング力(相手の話を深く聞く力)
お客さまが本当に困っていることや、求めていることを見つける力。これは、コンサルタントやサポート職などでもとても大切なスキルです。
● 調整力・コミュニケーション力
取引先や社内とのやりとりで、うまく話をまとめたり、段取りしたりする力。プロジェクト進行やチーム内の連携にも役立ちます。
● 数字に強い・目標達成への意識
「売上目標」「KPI」など、数字を意識して仕事をする習慣がついているのも営業経験者の強み。データを扱う職種でもその力は活きます。
✅ 営業経験は、思っている以上に“どんな仕事でも役立つスキルの宝庫”なんです。
スキルの棚卸しをしてみよう
キャリアチェンジを考えるとき、まずやっておきたいのが「スキルの棚卸し」です。
これは、自分のこれまでの経験を振り返り、“できること”や“得意なこと”を整理する作業です。
ステップ①:自分がやってきたことを書き出す
まずはシンプルに、今までの仕事内容を思いつくまま書いてみましょう。
- 法人営業(新規・既存)で月20件以上訪問
- 新サービスの提案資料を作成
- 3年連続で目標達成、社内表彰も受賞
- 後輩のOJT指導担当
- 顧客の課題をヒアリングし、課題解決型の提案を実施
こうして書き出すことで、「自分は何をやってきたか」「どんな成果があるのか」が見えてきます。
ステップ②:「できること」と「やりたいこと」に分ける
次に、書き出した内容をこんなふうに整理してみましょう。
内容 | 得意か | 好きか | 今後もやりたいか |
提案資料づくり | ◎ | ◯ | ◎ |
新規開拓営業 | △ | △ | × |
顧客との信頼関係づくり | ◎ | ◎ | ◎ |
後輩の育成 | ◯ | ◎ | ◯ |
この表から、「自分は何が得意で、何を大切にしたいのか」が見えてきます。
この気づきが、次のキャリアを考えるヒントになります。
営業経験を活かせる“3つのキャリアパス”
ここからは、営業職からキャリアチェンジをする人に人気の「次のステージ」をご紹介します。
① カスタマーサクセス(CS)
どんな仕事?
すでにサービスを使ってくれているお客さまをサポートして、より成果を出せるように支援する仕事。SaaS系企業で特にニーズが高まっています。
こんな人におすすめ
- 人の役に立つことにやりがいを感じる
- 長くお客さまと関係を築いていきたい
- 売り込むより、サポート型の仕事が向いていると思う
実際の事例
元不動産営業のYさん(30歳)
「押しの強い営業がどうしても苦手で、キャリアチェンジを決意。今はSaaS企業でCSとして、お客さまの課題に寄り添う仕事をしています。『Yさんでよかった』と言われたとき、本当に嬉しかったです。」
② キャリアアドバイザー(人材紹介)
どんな仕事?
転職を考えている人と企業をつなぐ仕事。求職者と面談し、求人の紹介や転職活動のサポートを行います。
こんな人におすすめ
- 人の話を聞くのが好き
- 誰かの人生に寄り添いたい
- 自分の転職経験を活かしたいと思っている
実際の事例
元IT営業のKさん(34歳)
「自分がキャリアに悩んだ経験があるからこそ、求職者に本音で寄り添える。『Kさんのおかげで決断できた』という言葉が一番のやりがいです。」
③ 企画・マーケティング職
どんな仕事?
自社の商品やサービスを、どうすればもっと売れるか、広まるかを考える仕事。営業の現場で得た“お客さま目線”が活きる職種です。
こんな人におすすめ
- 裏方だけど、戦略を考えるのが好き
- お客さまの声を形にしたい
- データを見て改善していくのが得意
実際の事例
元広告営業のAさん(32歳)
「営業時代に聞いていた“現場の声”が、マーケの仕事で大きな武器になっています。自分のアイデアが数字につながるのが面白いです。」
キャリアチェンジを成功させるために大切な3つのこと
1. 「営業しかできない」と思い込まないこと
営業経験は、ほかの職種でもしっかり通用します。自信を持って、自分のスキルを言語化していきましょう。
2. 「なんとなくの転職」は避けよう
営業がイヤだから…という理由だけで転職してしまうと、また同じような悩みにぶつかることも。
「自分が大切にしたいこと」を明確にするのがポイントです。
3. 一人で悩まず、相談してみる
転職エージェントやキャリアカウンセラーに相談するのもおすすめです。自分では気づかない「選択肢」や「強み」に出会えることもあります。
さいごに:営業経験は、あなたの“武器”になる
「営業を辞めたい」「違う道を考えたい」――そんな思いは、決してネガティブなことではありません。
むしろ、「もっと自分らしい働き方をしたい」という、前向きな気持ちの表れです。
営業でがんばってきた経験は、あなたの大きな財産です。その経験を活かして、新しい一歩を踏み出すことは、きっとできるはず。
まずは、スキルの棚卸しから始めてみましょう。
キャリアに悩んでいる方へ
「まだ転職するかわからないけど、話を聞いてほしい」
「自分の可能性を整理したい」
そんな方には、無料のキャリア相談をおすすめしています。無理に転職を勧めることはありませんので、どうぞ安心してご相談ください。
※お悩みだけのご相談も歓迎です!