
20代のうちに“社畜化”するリスクとは?若手社員が気をつけたい働き方

はじめに:「気づいたら会社のためだけに生きてた…」
「最近、仕事ばかりで人生が回ってる気がしない」
「会社のために頑張ってるはずなのに、なんだか苦しい」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
20代は「がむしゃらに働くのが当たり前」と言われがちです。けれど、頑張り続けているうちに、気づいたら“会社のためだけに生きる人”になっていた…。そんな状態を、いわゆる「社畜」と呼んだりします。
この記事では、「社畜化」してしまうリスクや、そうならないために20代のうちに気をつけておきたいことを、実際のエピソードも交えながらお伝えしていきます。
「社畜」ってどういう状態?
そもそも「社畜」とは、「会社の家畜」――つまり、会社のために自分の時間も体力も全部差し出してしまっているような働き方を指します。
こんな特徴に心当たり、ありませんか?
- 残業が当たり前。定時に帰れない
- 休日も仕事のことを考えている
- 会社の指示に逆らえない
- 成長している実感がない
- 「辞めたら迷惑をかける」と思って動けない
怖いのは、こうした状態が“普通”になってしまうことです。
「みんなも頑張ってるし、自分だけじゃない」と思い込み、無理を続けてしまう人も少なくありません。
【実例①】終電と休日出勤が日常だったAさん(27歳・営業職)
Aさんは新卒で商社に入社。
営業として毎朝8時に出社し、帰宅はほとんど終電。土日も「クライアント対応」で呼び出され、休みはほぼゼロ。
上司からは「若いうちは根性だ」「休んでる暇があるなら営業電話しろ」と言われ、断ることもできず…。
3年目には心身に限界がきて、うつ症状で退職。
その後も、働くことに対して強い不安を感じてしまい、再就職にも時間がかかりました。
20代が「社畜化」しやすい理由とは?
1. 社会人経験が浅く、上司の言葉をうのみにしがち
「まだ新人だから…」と、自分の意見を言わずに黙って従ってしまう。
その結果、働き方に違和感があっても、声を上げられないまま“習慣”になってしまうのです。
2. 「頑張り=我慢」と思っている
夜遅くまで働いたり、休日出勤したり…。
そんな“自分を犠牲にすること”が「評価される」と思い込んでいる人も多くいます。
けれど、実際に評価されるのは“成果”であって、“我慢の量”ではありません。
3. 「辞めるのは悪いこと」という思い込み
「逃げたと思われたくない」
「3年続けなきゃダメって言われたし…」
そんな気持ちが、自分の行動を止めてしまっていることもあります。
【実例②】「辞めたら負け」と思い込んでいたBさん(25歳・事務職)
Bさんは大学卒業後、大手企業に就職。
安定していることには満足していたものの、仕事内容がルーティンばかりで、やりがいを感じられずモヤモヤしていました。
でも、「せっかく大企業に入ったのに辞めたらもったいない」「周りから『根性ない』と思われたくない」と悩み続け、結局はメンタルを崩して休職。
その後カウンセリングを受けて、ようやく「辞める=悪いことじゃない」と思えるように。
今ではITベンチャーに転職し、柔軟な働き方をしながら前向きに仕事をしています。
社畜にならないために、20代のうちから意識したいこと
1. 「なんのために働くのか?」を自分に問いかける
ただ「頑張らなきゃ」だけでは、働き続けるのはしんどくなってしまいます。
「自分は将来どうなりたい?」「今の仕事はそのために役立ってる?」と、立ち止まって考える時間も大切です。
2. 「会社のため」ではなく「自分の成長」のために働く
「言われたことをこなす」だけでは、成長につながりません。
「この仕事で、自分はどんなスキルが身につくか?」に目を向けてみましょう。
3. 働き方の選択肢を知っておく
転職、副業、フリーランスなど、今はさまざまな働き方があります。
「もし今の会社が合わなくても、他の道もある」と思えるだけで、気持ちがぐっとラクになりますよ。
【実例③】副業で可能性を広げたCさん(29歳・エンジニア)
Cさんは大手SIerに勤務していましたが、長時間労働に疑問を感じて、副業でWeb開発の仕事を始めました。
少しずつ実績を積んでいくうちに副業の収入が本業を超え、自信を持って独立。
今ではフリーランスとして、場所に縛られずに自由に働いています。
「会社の外にも、自分の価値を認めてくれる場所がある」と知ったことが、Cさんの人生を大きく変えました。
あなたは大丈夫?セルフチェックリスト
以下の項目に、いくつ当てはまりますか?
- 仕事が終わっても気持ちが休まらない
- 「辞めたいけど辞められない」と思っている
- 上司や同僚の目がいつも気になる
- 自分の成長が感じられない
- 体調が悪くても仕事を休めない
- 「このままでいいのかな」とよく思う
1つでも当てはまったら、今の働き方を見直すタイミングかもしれません。
まとめ:自分の人生は、自分の手で守ろう
「若いうちは苦労するのが当たり前」
そう言われて、がんばりすぎていませんか?
もちろん努力は大切です。けれど、その努力が自分をすり減らすものであってはいけません。
仕事は人生の一部。
会社にすべてを預けるのではなく、「自分で選ぶ」という意識を持つことが、社畜化を防ぐいちばんの方法です。
どうか、自分の未来を会社任せにせず、「自分の人生を生きる」働き方を大切にしてください。