
会社が潰れそう…そんなとき、従業員としてどう動く?3つの選択肢

ある日、こんなことを感じたことはありませんか?
「最近、社長の顔がどこか元気ないな」
「営業会議も静かすぎて、空気が重たい…」
「なんとなく社内が落ち着かない」
こんなふうに、日常の小さな変化から、「もしかして、うちの会社ヤバいかも?」と気づく瞬間ってあると思います。実際、企業の倒産や突然のリストラは決して珍しくありません。特に中小企業やスタートアップでは、資金繰りひとつで命運が大きく左右されます。
じゃあ、もし自分の会社がそんな状況になったら、従業員としてどうすればいいのか?
今回は、実際の事例を交えながら、会社が潰れそうなときに「従業員が取るべき3つの選択肢」を紹介します。
選択肢①:会社を信じて、再建に加わる
実話:30年続いたメーカーの逆転劇
私が昔勤めていた、地方の小さな精密部品メーカーの話です。リーマンショックの影響で売上が激減。毎月の売上は数百万円台に落ち込み、ついには社長が全社員を前にこう言いました。
「このままだと、あと3ヶ月で会社が終わります。でも、どうしても続けたい。力を貸してほしい」
正直、みんな顔が青ざめました。私自身、家族を養っていたので不安でたまりませんでした。
それでも、再建チームが発足し、私も若手として新しい営業活動に参加。製品開発や取引先の開拓を全力で進めた結果、半年後には地方自治体のプロジェクトに採用され、会社はなんとか持ち直しました。
ポイント
- 経営の現場に近づくことで、ビジネスの本質が見えてくる
- 会社の一員として「再建メンバー」になれるのは貴重な経験
- ただし、経営判断がズレていると感じたら冷静に見極めを
もし「この会社でまだ頑張りたい」と思えるなら、再建に挑戦するのは大きな価値があります。
選択肢②:M&Aや事業売却に備えて、自分を整える
実話:倒産危機から大手企業へ“転身”
知人の話です。IT系のスタートアップに勤めていた彼は、会社の資金繰りが突然悪化し、ある日「来月の給料が出るか分からない」と告げられました。
結局、その会社は競合の大手に買収される形でM&Aが成立。彼は「辞めるべきか迷った」そうですが、譲渡先の企業から声をかけられ、そのまま移籍。現在は、より大きなプロジェクトを任され、キャリアの幅がぐっと広がったそうです。
ポイント
- M&Aは終わりじゃなくて、むしろ“新しい始まり”になることも
- 自分のスキル・強みを整理しておくことが大切
- 企業文化や評価制度の違いを事前に把握しておくと安心
もし会社の経営が危ういけれど、事業としての価値はあるなら、M&Aの可能性に目を向けるのもひとつの選択です。
選択肢③:撤退を受け入れ、新たな一歩を踏み出す
実話:飲食業からIT業界へ再スタート
私は数年前まで、都内のカフェで働いていました。コロナ禍で売上が激減し、最終的に店舗はすべて閉店。本部から「事業清算」の通知が来たときは、頭が真っ白になりました。
でも、「ここで止まっていられない」と思い直し、独学でWeb制作を勉強。半年後、未経験OKの制作会社に転職しました。
今では、前職で培った接客スキルが評価され、クライアント対応まで任されています。
ポイント
- 終わりを受け入れることで、次のキャリアが開けることもある
- 自分の市場価値を把握し、早めに動くことがカギ
- 転職、副業、学び直し…手段はひとつじゃない
会社がなくなるのはつらい。でも、それは「人生を見つめ直すきっかけ」でもあります。
まとめ:一番大事なのは、「流されず、自分で選ぶこと」
会社が潰れそうなとき、一番不安なのは従業員です。
でも、そんなときこそ「自分はどう生きたいのか?」を考えるチャンスでもあります。
最後にもう一度、3つの選択肢をまとめます。
- 会社の再建に加わる
- M&Aや売却に備えて、自分の立ち位置を整える
- 撤退を受け入れ、新たな一歩を踏み出す
どれが正解、というものではありません。
大切なのは、「自分で選んだ」と胸を張れる行動を取ることです。
会社の未来が不透明でも、あなたの人生はあなたのもの。
だからこそ、誰かに任せず、自分で考え、動くことが何よりも大事です。