
ミドル層(35〜45歳)の転職成功事例集|年齢の壁を超えてキャリアを切り拓いた5人のリアルストーリー

30代後半から40代半ばに差し掛かると、「今から転職なんて遅いのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、この年代だからこそ持っている経験やスキルが評価され、転職を成功させている方が数多くいます。
本記事では、ミドル層(35〜45歳)で実際に転職を成功させた5名のリアルなストーリーをご紹介。どのような悩みを抱え、どんなアクションを起こし、どうやってキャリアアップを実現したのか。それぞれの背景や戦略を参考にすることで、あなた自身の転職活動に活かせるヒントが見つかるはずです。
事例①:40歳・営業職からSaaSベンチャーへ|「裁量」と「スピード感」を求めた決断
プロフィール:
- 氏名:田中俊介さん(仮名)
- 年齢:40歳
- 前職:大手メーカーの法人営業(年収620万円)
- 転職先:SaaS系スタートアップのカスタマーサクセスマネージャー(年収650万円)
転職理由:
「安定しているけれど、組織の変化が遅く、やりがいを感じづらくなった」と語る田中さん。部長への昇進を打診されたものの、「このまま定年までこの組織で働き続けるのか」という疑問が頭をよぎったのだとか。
行動と成功要因:
- 30代後半で受けたSaaSプロダクトのデモ体験をきっかけにIT業界に興味を持ち、独学で勉強
- 転職エージェントに相談し、自分の営業スキルがIT業界でも通用することを知る
- 「お客様と長期的に信頼関係を築く力」を活かせるカスタマーサクセス職へ転身
転職後の変化:
「毎日変化があって刺激的。大変だけど、前より自分の意見が反映されやすくなった」と充実感をにじませていました。
事例②:36歳・管理職から現場志向へ回帰|「肩書きではなく、やりたい仕事を選んだ」
プロフィール:
- 氏名:川村絵里子さん(仮名)
- 年齢:36歳
- 前職:総合広告代理店の部課長(年収700万円)
- 転職先:中堅PR会社の現場ディレクター(年収650万円)
転職理由:
早い時期に管理職へ昇進したものの、「プレイヤーとしてのやりがいを感じられなくなった」と川村さん。部下育成や予算管理の比重が大きくなり、現場に戻りたい気持ちが強くなっていったそうです。
行動と成功要因:
- 「やりたい仕事」ベースで求人を絞り込み
- 面接では“管理職経験を踏まえたうえで、あえてプレイヤー志向である理由”を明確に説明
- 年収ダウンを受け入れてでも、「自分の好きな仕事を選んだ」姿勢が評価された
転職後の変化:
「忙しいけど、仕事が本当に楽しい。自分が提案した企画が通ると、まだまだワクワクする」と語る姿が印象的でした。
事例③:43歳・メーカー技術職からIT業界へ|「業界チェンジ×リスキリング」で叶えた再出発
プロフィール:
- 氏名:佐々木健太さん(仮名)
- 年齢:43歳
- 前職:精密機器メーカーの製造技術エンジニア(年収680万円)
- 転職先:IT企業のインフラエンジニア(年収620万円)
転職理由:
会社の業績悪化による早期退職勧告をきっかけに、「この先10年働けるスキルを身につけたい」と考えるように。将来性のある業界への移行を決意。
行動と成功要因:
- 退職後、3ヶ月の職業訓練校でインフラエンジニアの基礎を習得
- 実務未経験ながら、前職の論理的思考力やチームマネジメント力をアピール
- 「40代で学び直す姿勢」が高評価に
転職後の変化:
「未経験だからこそ、素直に学べる。IT業界はフラットで年齢よりスキルを見てくれる」と、新しい業界にワクワクしている様子でした。
事例④:38歳・ワーキングマザーの転職|「家庭と仕事の両立」を最優先に
プロフィール:
- 氏名:松井香織さん(仮名)
- 年齢:38歳
- 前職:外資系企業の営業アシスタント(年収550万円)
- 転職先:リモート可能な日系IT企業のカスタマーサポート(年収500万円)
転職理由:
出産・育休後、職場復帰するも、フル出社&残業が当たり前の環境に限界を感じた松井さん。「子育てと仕事、どちらも諦めたくない」と転職を決意。
行動と成功要因:
- 「フルリモート」「時短勤務可能」など条件を絞って求人検索
- 面接では「限られた時間でも成果を出す自信」と過去の実績をセットで伝える
- 育休中に取得した「チャット対応研修」も高評価に
転職後の変化:
「子どもを迎えに行ける時間に仕事が終わるだけで、心に余裕が持てるように。仕事の質も上がった」と笑顔で語っていました。
事例⑤:45歳・独立経験後の再就職|「自分の強みを言語化」して企業の戦力に
プロフィール:
- 氏名:小島正樹さん(仮名)
- 年齢:45歳
- 前職:フリーランスのマーケター(5年間)
- 転職先:BtoBマーケティング支援会社のシニアプランナー(年収720万円)
転職理由:
個人事業としての収入が不安定になったことに加え、「チームで働きたい」という気持ちが強まり再就職を選択。
行動と成功要因:
- フリーランス時代の実績を「数字」で整理し、職務経歴書に落とし込んだ
- 「自由にやっていた期間で、逆に組織のありがたみが見えた」という素直な心情が企業側の共感を得た
- 年齢や空白期間への不安を「経験の厚み」として言語化
転職後の変化:
「チームで成果を出す喜びを再確認した。自分の経験を活かして、若手の育成にも力を入れていきたい」と前向きに語っていました。
まとめ:ミドル世代の転職は、「年齢」より「価値の伝え方」がカギ
ご紹介した5人に共通するのは、「年齢をハンデと捉えず、むしろ自分の価値としてどうアピールするか」を突き詰めた点です。
特にミドル層では、「何ができるか」だけでなく、「なぜ転職したいのか」「新しい職場でどう貢献できるか」といった“思考の深さ”が問われます。年収・役職にこだわらず、キャリアの軸を明確にすることで、転職先とのマッチ度が高まり、納得感のある転職を実現していることが分かります。
「もう遅いかも…」ではなく、「今だからできることがある」と視点を変えてみてはいかがでしょうか?
あなたの経験と想いを活かせるフィールドは、きっと見つかるはずです。