50代営業職がメーカー転職で書類選考を突破する職務経歴書の極意

2026.2.08
コラム

はじめに

「50代でメーカーへ転職なんて、正直かなり厳しいのではないか」

営業職として長年キャリアを積んできた方ほど、こうした不安を抱きがちです。実際、50代の転職市場は20代・30代と比べて決して甘くはありません。しかし一方で、メーカー各社では今まさに50代営業職だからこそ欲しい人材が存在しているのも事実です。

問題は、その価値が職務経歴書で正しく伝わっていないことにあります。経験や実績があっても、伝え方を誤るだけで書類選考は簡単に落とされてしまいます。

本記事では、50代営業職がメーカー転職で書類選考を突破するための職務経歴書の極意を、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。


なぜ50代営業職の職務経歴書は落とされやすいのか

まず現実を直視しましょう。50代営業職の職務経歴書が書類選考で落とされやすい理由は、大きく分けて以下の3点です。

経験の「量」ばかりで「価値」が伝わらない

  • 在籍年数が長い
  • 担当顧客が多い
  • 経験業界が幅広い

一見すると立派な経歴に見えますが、企業が知りたいのは「再現性のある成果」です。ただの経歴の羅列では、評価にはつながりません。

マネジメント偏重で現場感が見えない

50代になると、

  • 部下◯名を管理
  • 組織運営に従事

といった記載が増えがちです。しかしメーカーが本当に確認したいのは、

今も現場で顧客と向き合い、売れる人材かどうか

という点です。現場感が伝わらない職務経歴書は、敬遠されやすくなります。

メーカー視点が欠けている

商社・IT・金融など異業界出身者に多いのが、

  • 自社都合の営業視点
  • 短期成果に偏った表現

です。メーカー営業では、長期取引・品質意識・社内調整力が重視されます。この視点が欠けると、ミスマッチと判断されやすくなります。


メーカーが50代営業職に期待している本音

ここで一度、視点を「応募者」から「メーカー側」に切り替えてみましょう。

メーカーが50代営業職に期待しているのは、即効性のある派手な成果ではありません。むしろ、次のような安定感のある役割です。

  • 既存顧客との長期的な信頼関係の維持・強化
  • 若手営業が育つまでの橋渡し役
  • トラブルやクレーム発生時の冷静な初動対応
  • 技術・生産・品質部門との調整役

言い換えると、メーカーが求めているのは「売れる営業」+「現場を支えられる営業」です。この期待値を外さないことが、書類選考突破の前提条件になります。


職務経歴書の極意①:成果は「メーカー型KPI」で書く

50代営業職がまず見直すべきポイントは、成果の表現方法です。

営業経験が長いほど、つい「数字」だけで勝負しがちですが、メーカーでは評価の軸が少し異なります。

NGになりやすい例

  • 売上前年比120%を達成
  • 新規開拓件数◯件

もちろん間違いではありませんが、これだけでは短期成果型の営業という印象に留まってしまいます。

メーカー評価につながるOK例

  • 主要顧客3社との取引を5年間継続し、年平均8%の安定成長を実現
  • 製品不具合発生時に品質部門と連携し、取引停止リスクを未然に防止

ポイントは、

  • 継続性
  • 安定性
  • 社内連携

が自然に伝わる表現にすることです。


職務経歴書の極意②:「現場営業×マネジメント」の両立を示す

50代営業職の場合、

  • 現場に出ていない
  • 管理職専任

と誤解されることが最大のリスクです。

事例:Aさん(52歳・法人営業)

Aさんは職務経歴書に、次のように記載していました。

営業部長として組織運営全般を担当

これを以下のように修正しました。

営業部長として10名のチームを統括しつつ、重点顧客5社は自ら担当。技術同行・価格交渉・仕様調整まで一貫して対応

**「今も売っている」**ことを明確にするだけで、書類通過率は大きく改善します。


職務経歴書の極意③:メーカー営業への適応力を言語化する

メーカー転職では、「未経験業界への適応力」が必ず見られます。

ポイントは、

  • 製品知識をどう学んだか
  • 技術部門とどう連携したか

を具体的に書くことです。

事例:Bさん(55歳・異業界出身)

製品理解を深めるため、技術部門主催の勉強会を企画・参加し、顧客への技術説明を自走可能なレベルまで引き上げた

この一文だけで、

  • 学習姿勢
  • 社内調整力
  • メーカー適性

が一気に伝わります。


職務経歴書の極意④:「若手と競わない」ポジショニング

50代が20代・30代と同じ土俵で勝負すると、不利になります。

そこで重要なのが、

  • 若手が苦手な領域
  • ベテランだからできる役割

を前面に出すことです。

記載例

  • 若手営業が対応困難な価格改定・契約条件交渉を担当
  • クレーム案件の一次対応者として、顧客満足度向上に貢献

これはメーカーにとって、即戦力以上の安心材料になります。


職務経歴書の構成テンプレート(50代向け)

最後に、50代営業職におすすめの構成を紹介します。

  1. 職務要約(10〜12行)
    • 営業領域
    • 強み
    • メーカーでどう貢献できるか
  2. 職務経歴
    • 会社概要(簡潔に)
    • 担当業務(現場+調整)
    • 成果(継続・安定・改善)
  3. 強み・活かせる経験
    • 社内外調整力
    • 長期取引構築力
  4. 自己PR
    • 若手補完型の価値

まとめ:50代営業職の職務経歴書は「安心感」を売る

50代営業職がメーカー転職で書類選考を突破するために最も重要なのは、

この人が入社すれば、組織と顧客対応が安定する

と企業に感じてもらうことです。

派手な実績や若さは必要ありません。現場力・調整力・継続力をメーカー視点で丁寧に言語化することが、評価につながります。

年齢をハンデにするか、それとも信頼の証として武器に変えるか。その分かれ道が、職務経歴書です。

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