書類選考で印象に残る営業実績の書き方
―「数字があるのに落ちる人」と「数字が弱くても通る人」の違い―
営業職の書類選考で、最も重視される要素の一つが「営業実績」です。
しかし実際には、
- 数字を書いているのに通らない
- 表彰歴があっても面接に進めない
- 実績が控えめでも通過する人がいる
こうしたケースが数多く見られます。
理由は明確です。
営業実績は「中身」よりも「伝え方」で評価が変わるからです。
この記事では、採用担当者の視点を踏まえ、
書類選考で印象に残る営業実績の書き方を、事例とともに解説します。
なぜ営業実績は正しく評価されないのか
採用担当者が1通の職務経歴書にかけられる時間は、長くても数分です。
その短い時間で、次の点を見ています。
- どんな営業なのか
- 自社で活躍できそうか
- 再現性はあるか
ところが多くの職務経歴書では、
- 数字だけが並んでいる
- 社内事情が前提になっている
- 成果までの過程が見えない
という状態になっています。
その結果、
良い実績でも「判断できない」という理由で落とされてしまうのです。
印象に残る営業実績に共通する3つのポイント
書類選考を通過しやすい営業実績には、共通点があります。
① 比較対象がある
「売上3億円」だけでは評価できません。
- 前年比
- 目標達成率
- チーム平均との差
など、「どれくらいの成果か」が分かる数字が必要です。
② 行動が見える
評価されるのは、結果だけではありません。
- どんな課題があったか
- 何を工夫したか
- なぜ成果につながったか
この流れが簡潔に書かれている実績は、印象に残ります。
③ 再現性が想像できる
採用担当者が見ているのは、入社後の姿です。
- 業界が違っても活かせそうか
- 自社でも再現できそうか
そう感じさせる実績は、高く評価されます。
NG例:数字はあるが評価されにくい書き方
よくある例を見てみましょう。
NG例
法人営業として既存顧客を担当。
年間売上3億円を達成し、目標達成率120%。
この書き方では、次の点が分かりません。
- どんな環境だったのか
- 何をして成果を出したのか
- どれほど価値のある数字なのか
そのため、印象に残りにくくなります。
改善例:同じ実績でも伝わり方が変わる
改善例
法人向け既存顧客営業を担当(約80社)。
市場縮小の中、顧客データを分析し提案内容を見直し。
追加受注率を前年比15%改善し、売上3億円・達成率120%を達成。
環境・行動・結果がつながり、
「考えて成果を出す営業」であることが伝わります。
事例①:若手営業の実績の見せ方
営業経験3年目。
突出した売上はないケースです。
改善前
新規開拓営業を担当し、目標を達成。
改善後
新規開拓営業として月30件の商談を創出。
フォロー方法を改善し、成約率を20%から28%に向上。
3期連続で個人目標を達成。
若手は、
売上額よりも成長と改善のプロセスが評価されます。
事例②:ベテラン営業が評価される書き方
営業経験20年以上。
売上規模は大きいケースです。
改善前
大手顧客を中心に担当し、年間10億円規模の売上を管理。
改善後
大手顧客5社を担当し、年間10億円規模の売上を管理。
価格競争が激化する中、契約条件を見直し。
売上を維持しながら、粗利率を3ポイント改善。
ベテラン層では、
課題対応力や収益視点が重要になります。
採用担当者が見ているポイント
営業実績から、採用担当者は次を見ています。
- 数字に根拠があるか
- 自社で活躍する姿が想像できるか
- 将来のマネジメントを任せられそうか
評価されているのは、
実績そのものではなく「営業としての再現性」です。
書く前に確認したいチェックリスト
- 比較できる数字があるか
- 行動と結果がつながっているか
- 初見でも状況が分かるか
- 他社でも再現できそうか
この4点を意識するだけで、伝わり方は大きく変わります。
まとめ:営業実績は「分かる形」にしてこそ評価される
営業実績は、ただ書くだけでは伝わりません。
相手が理解できる形に整えて、初めて評価されます。
- 数字の背景を補足する
- 行動と成果を結びつける
- 再現性を意識する
この視点を持つことで、
書類選考の通過率は確実に上がります。
積み重ねてきた経験を、正しく伝える。
それが、次のキャリアにつながります。