保険営業から転職する際の書類作成の注意点
―「売ってきました」だけでは通らない理由―
はじめに
保険営業として経験を積んできたにもかかわらず、
転職活動で「書類が通らない」と感じる方は少なくありません。
原因の多くは、経験不足ではなく伝え方です。
保険営業の仕事は、書類上では内容が伝わりにくい傾向があります。
本記事では、
保険営業から転職する際に注意すべき書類作成のポイントを、
具体例を交えながら分かりやすく解説します。
1. 保険営業の経験は「不利」なのではなく「伝わりにくい」
保険営業の経験そのものが、評価されないわけではありません。
問題は、他業界の採用担当者に伝わりづらいことです。
採用担当者が見ているのは、
- どんな顧客を担当していたのか
- どんな課題を聞き出していたのか
- どんな工夫をして成果につなげたのか
という「過程」です。
しかし職務経歴書では、結果だけが並びがちになります。
2. 注意点① 商品説明だけの職務経歴書になっていないか
よくあるNG例
保険商品の提案営業を担当。
新規開拓および既存顧客フォローを実施。
これでは、誰が書いても同じ内容です。
強みが伝わりません。
改善の考え方
ポイントは「商品」ではなく「顧客対応」です。
改善例
顧客の家族構成や将来不安を丁寧にヒアリングし、
必要保障額を数値で整理したうえで保険設計を提案。
契約後も定期面談を行い、継続的な見直しを実施。
「何を売ったか」より
「どう向き合ったか」を伝えます。
3. 注意点② 数字は「背景」とセットで書く
実績を数字で書いても、評価されないことがあります。
ありがちな書き方
- 年間契約件数〇件
- 売上〇円
- 表彰歴あり
これだけでは判断材料が不足します。
なぜか
- 担当エリアが分からない
- 個人の工夫か判断できない
- 他社でも再現できるか不明
改善例
新規開拓が難しいエリアにて、
既存顧客からの紹介獲得に注力。
紹介依頼を仕組み化し、年間80件の新規契約を達成。
数字に行動の説明を添えるだけで、説得力が増します。
4. 注意点③ 「押し売り」に見える表現を避ける
保険営業の表現は、誤解されやすい傾向があります。
誤解されやすい言葉
- 強いクロージング
- 粘り強く契約
- 断られても訪問
意図せず、マイナス評価になることもあります。
言い換えの視点
- 強引 → 課題解決
- 粘り強い → 信頼構築
- 訪問継続 → 継続フォロー
例
複数回の面談を通じて不安を整理し、
顧客が納得して判断できる提案を重視。
表現を変えるだけで、印象は大きく改善します。
5. 注意点④ 営業以外のスキルを必ず書く
保険営業には、汎用性の高いスキルが多く含まれています。
書くべきスキル例
- ヒアリング力
- 課題整理力
- 顧客管理
- 数字管理
- スケジュール管理
事例
顧客管理システムを活用し、
更新時期や提案履歴を一元管理。
フォロー漏れを防ぐ体制を構築。
これは、事務職やカスタマーサポートでも評価されます。
6. 注意点⑤ 志望動機で「不満」は書かない
転職理由として多いのが、
ノルマ・将来不安・働き方への不満です。
ただし、そのまま書くのは避けましょう。
NG例
ノルマ中心の営業に限界を感じた。
改善例
顧客と長期的な関係を築く営業にやりがいを感じ、
チームで価値提供できる環境で経験を活かしたい。
「辞めたい理由」ではなく
「次に何をしたいか」を書くことが重要です。
7. まとめ
保険営業からの転職書類は、
経験を翻訳する作業です。
- 商品 → 顧客課題
- 数字 → 行動と工夫
- 営業力 → 汎用スキル
これを意識するだけで、書類の通過率は変わります。
積み上げてきた経験は、
正しく伝えれば他業界でも十分に通用します。