外資系営業職へ転職するための英語力の目安|事例から学ぶ現実的な基準

2025.10.07
コラム

はじめに

外資系企業への転職を考えるとき、避けて通れないのが「英語力」です。
求人票には「ビジネスレベルの英語力」や「TOEIC 800点以上」と書かれていることが多いですが、実際に必要な力は人によって違います。

この記事では、外資系営業職で必要な英語力の目安を、事例を交えてわかりやすく解説します。


外資系営業職で英語を使う場面

英語を使うシーンは大きく分けて3つあります。

  1. 社内コミュニケーション
    ・海外本社とのメールや会議
    ・英語が社内公用語の会社ではチャットも英語
  2. 顧客対応
    ・海外クライアントとの商談
    ・提案資料の作成
    ・展示会やカンファレンスでの会話
  3. 採用面接
    ・外国人面接官との英語面接
    ・ケーススタディやロールプレイ

「読む・書く」だけでなく「聞く・話す」が重視されるのが特徴です。


TOEICスコアの目安

求人でよく求められるTOEICスコアは次の通りです。

  • 600点台:メールや資料は対応できるが、会議や商談は難しい
  • 730点以上:応募条件でよく見る基準。日常的なやり取りは可能
  • 850点以上:即戦力とされやすく、顧客対応も安心
  • 900点超:交渉やプレゼンで強みになる

ただし、スコアはあくまで参考。実務で通用するかどうかが重要です。


事例①:高得点でも苦戦したケース

Aさん(30代・男性)はTOEIC 900点超を取得し、外資系メーカーに転職しました。
しかし入社直後はリスニングで苦労。

  • ネイティブのスピードについていけない
  • 略語や専門用語を聞き逃す

半年ほどは会議で発言できず、消極的になったそうです。
この事例は「試験英語」と「実務英語」の違いを示しています。


事例②:スコアは低くても成果を出したケース

Bさん(40代・女性)はTOEIC 650点ほど。しかし営業経験が豊富で交渉力に強みがありました。

  • 流暢ではないが、要点を簡潔に伝えるスキルを活用
  • 信頼関係を築く力で英語の弱点を補う

結果、外資系IT企業でトップセールスに。
この事例は「営業力と英語力の掛け算」で成功できることを示しています。


英語力を鍛える方法

外資系営業職を目指すなら、次の学習法が効果的です。

  1. 営業フレーズを覚える
    ・”Who is the decision maker?”(決定権者はどなたですか?)
    ・”Could you reconsider the contract terms?”(契約条件を再検討いただけますか?)
  2. 会議スピードに慣れる
    ポッドキャストやYouTubeでナチュラルスピードを聞き取る練習を。
  3. ロールプレイで実践練習
    オンライン英会話を使い、自分の商材を説明する練習をすると効果的。
  4. 業界用語を覚える
    ITなら「SaaS」「ROI」、製造業なら「Supply Chain」など。用語を知っているだけで理解度が上がります。

面接で見られるポイント

外資系営業職の面接では、次が確認されます。

  1. 自己紹介を英語でできるか
  2. 営業経験を英語で説明できるか
  3. ケーススタディに対応できるか

大事なのは文法の正確さではなく、営業マンとしての論理を英語で伝えられるかです。


まとめ

  • TOEICは730点以上が応募の目安、即戦力なら850点以上
  • スコアより「聞く・話す」の実践力が重要
  • 営業スキルと英語力を組み合わせることで成果が出せる

外資系営業職に必要なのは、完璧な英語ではなく仕事を進められる英語力です。


おわりに

英語力は確かに外資系転職のハードルですが、それ自体はツールにすぎません。
本当に重要なのは営業職としての力──顧客理解、提案力、交渉力です。

営業経験がある方なら、自信を持って挑戦して大丈夫。
不足する英語は、実践を通じて後から伸ばしていけます。

一歩を踏み出せば、チャンスは必ず広がります。


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