
外資系営業職へ転職するための英語力の目安|事例から学ぶ現実的な基準

はじめに
外資系企業への転職を考えるとき、避けて通れないのが「英語力」です。
求人票には「ビジネスレベルの英語力」や「TOEIC 800点以上」と書かれていることが多いですが、実際に必要な力は人によって違います。
この記事では、外資系営業職で必要な英語力の目安を、事例を交えてわかりやすく解説します。
外資系営業職で英語を使う場面
英語を使うシーンは大きく分けて3つあります。
- 社内コミュニケーション
・海外本社とのメールや会議
・英語が社内公用語の会社ではチャットも英語 - 顧客対応
・海外クライアントとの商談
・提案資料の作成
・展示会やカンファレンスでの会話 - 採用面接
・外国人面接官との英語面接
・ケーススタディやロールプレイ
「読む・書く」だけでなく「聞く・話す」が重視されるのが特徴です。
TOEICスコアの目安
求人でよく求められるTOEICスコアは次の通りです。
- 600点台:メールや資料は対応できるが、会議や商談は難しい
- 730点以上:応募条件でよく見る基準。日常的なやり取りは可能
- 850点以上:即戦力とされやすく、顧客対応も安心
- 900点超:交渉やプレゼンで強みになる
ただし、スコアはあくまで参考。実務で通用するかどうかが重要です。
事例①:高得点でも苦戦したケース
Aさん(30代・男性)はTOEIC 900点超を取得し、外資系メーカーに転職しました。
しかし入社直後はリスニングで苦労。
- ネイティブのスピードについていけない
- 略語や専門用語を聞き逃す
半年ほどは会議で発言できず、消極的になったそうです。
この事例は「試験英語」と「実務英語」の違いを示しています。
事例②:スコアは低くても成果を出したケース
Bさん(40代・女性)はTOEIC 650点ほど。しかし営業経験が豊富で交渉力に強みがありました。
- 流暢ではないが、要点を簡潔に伝えるスキルを活用
- 信頼関係を築く力で英語の弱点を補う
結果、外資系IT企業でトップセールスに。
この事例は「営業力と英語力の掛け算」で成功できることを示しています。
英語力を鍛える方法
外資系営業職を目指すなら、次の学習法が効果的です。
- 営業フレーズを覚える
・”Who is the decision maker?”(決定権者はどなたですか?)
・”Could you reconsider the contract terms?”(契約条件を再検討いただけますか?) - 会議スピードに慣れる
ポッドキャストやYouTubeでナチュラルスピードを聞き取る練習を。 - ロールプレイで実践練習
オンライン英会話を使い、自分の商材を説明する練習をすると効果的。 - 業界用語を覚える
ITなら「SaaS」「ROI」、製造業なら「Supply Chain」など。用語を知っているだけで理解度が上がります。
面接で見られるポイント
外資系営業職の面接では、次が確認されます。
- 自己紹介を英語でできるか
- 営業経験を英語で説明できるか
- ケーススタディに対応できるか
大事なのは文法の正確さではなく、営業マンとしての論理を英語で伝えられるかです。
まとめ
- TOEICは730点以上が応募の目安、即戦力なら850点以上
- スコアより「聞く・話す」の実践力が重要
- 営業スキルと英語力を組み合わせることで成果が出せる
外資系営業職に必要なのは、完璧な英語ではなく仕事を進められる英語力です。
おわりに
英語力は確かに外資系転職のハードルですが、それ自体はツールにすぎません。
本当に重要なのは営業職としての力──顧客理解、提案力、交渉力です。
営業経験がある方なら、自信を持って挑戦して大丈夫。
不足する英語は、実践を通じて後から伸ばしていけます。
一歩を踏み出せば、チャンスは必ず広がります。