営業職面接で「数字の根拠」を求められた時の答え方|事例つき解説

2025.9.23
コラム

営業職の面接では「前職の売上実績は?」「達成率は?」といった数字に関する質問が必ず出ます。
さらに踏み込んで「その数字の根拠は?」と聞かれることもあります。

これは面接官が、

  • 数字が本当に本人の力によるものか
  • 再現性のある成果なのか
  • 論理的に説明できるか
    を確認するためです。

今回は「数字の根拠」を問われたときの答え方を、分かりやすく解説します。


1. 回答の基本フレーム

数字を説明するときは、次の流れを意識すると説得力が増します。

  1. 状況:どんな目標・環境だったか
  2. 行動:どんな工夫や取り組みをしたか
  3. 結果:数字としてどう表れたか
  4. 再現性:今後もどう活かせるか

「状況 → 行動 → 結果 → 再現性」で整理すると、話が分かりやすくなります。


2. 事例で学ぶ「数字の根拠」の伝え方

事例1:新規開拓営業

質問例
「月10件の新規獲得を達成したとのことですが、その根拠は?」

回答例
「当時の目標は月5件でしたが、私は10件を継続して達成しました。
営業リストを精査し、反応率の高い業種に絞った結果、商談化率が20%から35%に改善。
さらに1日の架電数を50件から70件に増やし、効率化も図ったことで、この成果につながりました。」

👉 ポイント:数字(件数)だけでなく、工夫と改善の過程を明確に。


事例2:既存顧客の深耕

質問例
「売上を120%に伸ばしたとありますが、どうやって?」

回答例
「既存顧客の購入データを分析したところ、上位20%の顧客が売上の大半を占めていました。
そこで重点的に定期訪問し、購入履歴に基づいてクロスセル提案を実施。
結果として、対象顧客の購買額が1.5倍になり、部門全体で前年比120%を達成しました。」

👉 ポイント:「誰に」「どうアプローチしたか」を具体的に示す。


事例3:大型案件の獲得

質問例
「年間売上1億円を達成したとのことですが、内訳を教えてください。」

回答例
「売上のうち6,000万円は大手メーカーとの長期契約です。半年かけて試作品提供やヒアリングを重ね、競合との差別化を明確にした結果、受注につながりました。
残り4,000万円は中堅企業5社からの契約で、既存顧客を基盤に追加提案を行い、受注を得ました。
このように大口案件と複数の中堅案件を組み合わせて、1億円を達成しました。」

👉 ポイント:内訳を示すことで偶然ではないことをアピール。


3. 避けたい答え方

  • 「たまたま売れました」:再現性がなく評価されない
  • 「数字は覚えていません」:営業として信頼性に欠ける
  • 「全部自分の手柄です」:協調性が疑われる

4. 準備の仕方

  1. 過去3〜5年の実績を整理
  2. 売上を「件数 × 単価」「新規 × 既存」に分解
  3. 成果につながった行動を洗い出す
  4. 改善効果を数値化する(例:商談化率20%→35%)
  5. 今後も応用できる再現性を考える

5. 伝え方のコツ

  • 簡潔に:1分以内にまとめる
  • 比較で伝える:「前年対比」「目標比」が分かりやすい
  • 数字+行動:数字だけでなく「どうやったか」を必ずセットで

まとめ

営業面接で「数字の根拠」を聞かれるのは、信頼性・再現性・論理性を確認するためです。

効果的に答えるには、

  • 「状況 → 行動 → 結果 → 再現性」の流れで整理
  • 数字を分解して裏付けを示す
  • 偶然ではなく、再現性のある工夫を強調する

面接官は「この人の成果は本当に本人の力か」「同じ結果を再現できるか」を見ています。
数字に根拠を添えて論理的に説明できれば、評価は確実に上がるでしょう。


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