
面接で聞かれる「営業成績」を魅力的に語るコツ|事例付き解説

営業職の面接では、ほぼ必ず「営業成績」について聞かれます。
「どのくらい売上を出したのか」「目標はどの程度達成したのか」といった具体的な数字は、採用担当者があなたの実力を測るうえで大事なポイントです。
ただ、数字をそのまま話すだけでは面接官の心に残りません。むしろ、「成果をどう出したのか」「工夫や改善のプロセスは何か」を合わせて話すことで、より魅力的に伝えることができます。
この記事では、営業成績を面接でうまく伝えるコツを、分かりやすい事例と一緒に紹介します。
1. 面接官が「営業成績」を聞く理由
営業成績を聞かれるのは、次のような理由があります。
- 成果を数字で見える化できるから
営業は売上や契約件数などで成果がはっきり分かります。他の職種よりも数字が参考になりやすいのです。 - 成果までの過程を知りたいから
「売上1億円」と言われても、それが既存顧客の継続なのか、新規開拓の結果なのかは分かりません。大事なのは、その数字に至るまでの工夫です。 - 再現できるかを見極めたいから
「そのやり方を自社でも活かせるか」を採用側は知りたがっています。数字の裏にあるスキルや考え方が大事です。
2. 営業成績を魅力的に語る3つのポイント
(1) 数字だけでなく工夫も話す
「達成率120%でした」で終わらせず、「どうやって達成したのか」を必ず添えましょう。
(2) 課題と解決をセットで話す
「スムーズに売れました」よりも、「こんな課題があったけど、こう解決した」という話の方が響きます。
(3) 再現性をアピールする
「前の会社だからできた」ではなく、「どこでも活かせる力です」と伝えるのが大事です。
3. 事例で学ぶ「伝え方」
事例1:目標達成率を語る
質問例:「これまでの営業成績を教えてください」
- 悪い答え方
「毎年120%以上の達成率でした」 - 良い答え方
「直近3年間は平均120%を達成しました。特に昨年は商品の値上げで販売が難しかったのですが、導入メリットを整理して提案資料を見直した結果、既存顧客の継続率を95%以上に維持し、新規顧客も前年の1.3倍獲得できました」
👉 数字+工夫+結果がセットになっており、分かりやすいです。
事例2:新規開拓を語る
質問例:「新規顧客の獲得はどのくらいですか?」
- 悪い答え方
「年間20件の新規契約を取りました」 - 良い答え方
「年間20件の新規契約を獲得しました。特に競合が強いエリアでは飛び込み訪問に加え、SNSで業界ニュースを発信しました。訪問時に『情報をくれて助かる』と声をいただき、結果としてシェアを前年比15%拡大できました」
👉 プロセスが伝わると、一気に説得力が増します。
事例3:成績が悪かった場合
数字が良くないときも、話し方次第でプラスになります。
- 悪い答え方
「達成率は80%でした。業界が厳しかったので仕方ないです」 - 良い答え方
「昨年度は達成率80%でした。ただ、その経験をもとに営業手法を見直し、顧客ニーズの深掘りに注力しました。その結果、平均契約単価を20%アップさせ、翌年以降の改善につなげました」
👉 マイナスを「改善ストーリー」に変えると評価されます。
4. 話すときの流れ(フレームワーク)
営業成績を語るときは、次の流れを意識すると整理しやすいです。
数字 → 課題 → 工夫 → 結果 → 学び
例:
「達成率110% → 競合による価格競争が課題 → 付加価値を整理した提案を実施 → 成約率を15%改善 → 課題解決力を身につけた」
この流れを使うと、シンプルで分かりやすい説明になります。
5. 数字以外の強みもアピールできる
営業成績は数字が中心ですが、それ以外の強みも魅力的に伝えられます。
- 継続率・満足度
「契約更新率90%以上を5年連続維持」 - チーム貢献
「新人のOJTを担当し、半年で目標達成をサポート」 - 仕組み化の工夫
「提案資料を標準化し、チーム全体の成約率を5%改善」
6. まとめ
営業職の面接で「営業成績」を魅力的に語るには、
- 数字と工夫をセットで話す
- 課題と解決のストーリーを入れる
- 再現性をアピールする
この3つがポイントです。
面接官は「数字そのもの」よりも、「その成果をどう出したのか」「自社でも活躍できるか」に注目しています。
自分の実績を、数字にストーリーを添えて語れるよう準備しておきましょう。