
営業職への転職|成績が悪かった時の職務経歴書の書き方

営業職への転職で多くの方が悩むのが「成績が振るわなかった場合の職務経歴書の書き方」です。営業は「数字で評価される仕事」であるがゆえに、成果が出なかった経験をどう扱うかは大きな課題です。
しかし、成績が悪かったからといって転職の道が閉ざされるわけではありません。むしろ工夫の仕方や取り組み姿勢を示すことで、採用担当者に前向きな印象を与えることができます。
本記事では、営業成績が思わしくなかった場合でも効果的にアピールできる職務経歴書の書き方を、事例を交えて解説します。
1. 成績が悪かった場合の基本的な考え方
① 隠すべきか、書くべきか
まず気になるのは「悪い数字を書かない方が良いのでは?」という点です。結論として、マイナスの数字をあえて記載する必要はありません。
営業成績が平均以下であっても、職務経歴書では以下のような視点で十分アピールできます。
- 担当業務の内容
- 営業プロセスにおける工夫
- チームや顧客への貢献
② 面接で聞かれた場合
数字を記載しなかった場合、面接で「実績はどうでしたか?」と問われることがあります。その際は、正直に事実を伝えつつ、そこから学んだことや改善への姿勢をセットで伝えることが重要です。
例:
「当時は成果に結びつけられず課題を感じましたが、その経験から営業プロセスの改善や顧客理解の大切さを学びました。その後の活動では成約率を高めることに成功しています。」
2. 職務経歴書で強調すべきポイント
① 営業プロセスの工夫
営業は「成果」だけでなく「プロセス」も評価されます。
- 新規開拓におけるアプローチ方法
- 顧客フォローの改善
- 提案資料や営業トークの工夫
これらを具体的に示すことで、数字が伴わなくても「改善に向けて努力できる人材」と評価されます。
② チームや組織への貢献
個人成績が振るわなくても、以下のような貢献があれば強調すべきです。
- 後輩営業の教育やサポート
- チーム全体の営業活動を円滑にする取り組み
- 部署内のノウハウ共有や仕組み化
企業は「チームで成果を出せる人材」を求めているため、大きな評価ポイントになります。
③ 継続力と改善力
営業活動は成果が出るまで時間がかかるケースも多いものです。
- 粘り強く活動を続けた経験
- 課題を発見し改善に取り組んだ経験
これらを示すことで「前向きで忍耐強い人材」という印象を与えることができます。
3. 成績が悪かった人の職務経歴書 事例
事例①:新規開拓で苦戦したケース
職務経歴書記載例
- 新規開拓営業を担当し、年間約200社にアプローチ
- 成約件数は目標に届かなかったが、ヒアリング方法の改善や提案資料のブラッシュアップに取り組む
- 後輩営業にトークスクリプトを共有し、チーム全体の商談成功率向上に貢献
👉 ポイント:数字は出せなくても「改善姿勢」と「チーム貢献」を強調する。
事例②:リピート獲得に課題があったケース
職務経歴書記載例
- 既存顧客向け営業を担当。契約更新率の低さを課題として認識
- 顧客アンケートの実施やアフターフォローを強化
- 1年後、継続率を前年比15%改善。顧客満足度調査でも高評価を獲得
👉 ポイント:課題を克服し「改善成果」を出した点を示す。
事例③:数値成果は平均以下だがプロセスが評価されたケース
職務経歴書記載例
- ITソリューション営業を担当し、年間売上は目標の80%に留まる
- ただし提案案件数は部署内で最多。課題解決型の提案を積極的に実施
- 社内研修で「提案資料作成法」を担当し、営業部全体のスキル向上に貢献
👉 ポイント:「数字」以外の評価軸(提案件数・研修担当・改善活動)を活かす。
4. 避けたい書き方
- 「成績不振で目標未達が続いた」など、ネガティブな表現はそのまま書かない
- 成果の出なかった数字を並べるだけの記載は逆効果
- 「上司や環境のせい」などの言い訳は厳禁
5. 面接でのフォロー方法
職務経歴書では数字を強調せずに工夫や姿勢を示し、面接では以下の3点を意識して補足します。
- 原因分析力:「当時の課題は〇〇でした」
- 改善努力:「改善のために△△に取り組みました」
- 学びの活用:「その経験を□□に活かしたいです」
これらを語れると「失敗を糧にできる人材」と評価されやすくなります。
まとめ
営業職の転職では、必ずしも「高い数字の実績」だけが求められるわけではありません。
成績が悪かった場合でも、以下の視点で十分にアピール可能です。
- 営業プロセスの工夫を示す
- チームや顧客への貢献を強調する
- 改善力や学びをアピールする
採用担当者は「結果が出なかった人」ではなく、「課題から学び、次に活かせる人」を評価します。自分の努力や姿勢を丁寧に伝えることで、新しい職場でのチャンスは必ず広がります。