
営業職の職務経歴書の書き方|成果を見える化するコツ

はじめに
営業職は「数字で語れる仕事」と言われます。ところが、いざ職務経歴書を書くと、
「ただの業務内容の羅列になってしまう」
「自分の実績をうまく表現できない」
と悩む方が少なくありません。
そこで役立つのが 成果の見える化 です。実績を数字や具体例で示すことで、あなたの強みが一目で伝わります。この記事では、営業職の職務経歴書を強くする「成果の見える化テクニック」を事例とともに紹介します。
1. なぜ数字で書くのか
採用担当者が知りたいのは「この人はうちでも成果を出せるか」です。
例えば、こんな書き方ではどうでしょう。
- NG例:「法人営業を担当し、多くの顧客と信頼関係を築いた」
- OK例:「法人営業を担当し、年間新規契約数を前年比120%に増加。大手製造業向けに月額100万円規模の新規案件を3件獲得」
後者のほうが、成果の大きさや再現性が伝わります。
2. 数字にできる営業成果のポイント
営業の成果は、思った以上に数値化できます。たとえば以下のようなものです。
- 売上や契約金額(年間売上、目標達成率など)
- 新規開拓数(新規顧客数、アポ獲得率、契約率)
- 既存顧客への拡販(アップセル、クロスセル、解約率低下)
- チームへの貢献(部下育成、チーム達成率)
- 業務改善(資料作成時間の削減、営業プロセス効率化)
この中から「自分の強みが最も伝わる数字」を選んで記載しましょう。
3. 成果を比較して伝える
数字は「比較」を入れるとさらに効果的です。
- 「年間売上1億円(前年比130%、チーム平均達成率95%)」
- 「新規契約数50件(目標比120%)」
こうすると、成果の大きさや突出度がより鮮明になります。
4. 数字にしにくい成果を見える化する
営業は「関係構築」や「課題解決力」など、数字化しにくい成果もあります。
ですが、工夫すれば十分見える化可能です。
- 「顧客満足度アンケートで平均4.8/5.0を獲得」
- 「既存顧客の継続率を85%から92%へ改善」
- 「顧客紹介による新規契約が年間20件発生」
数字を添えることで、あなたの強みが客観的に伝わります。
5. 実例で見る「成果の見える化」
事例1:法人営業(IT企業)
- 修正前:「法人営業としてソフトウェアの提案を担当」
- 修正後:「製造業・小売業を中心にソフトウェア提案を担当。年間売上目標8,000万円に対し110%の8,800万円を達成。新規契約は前年比140%増の12件を獲得。解約率を10%から5%に改善」
👉 単なる担当業務から「成果の証明」に変わりました。
事例2:個人営業(保険会社)
- 修正前:「幅広い顧客層に保険商品を提案」
- 修正後:「年間新規契約数80件(目標比125%)。シニア層向けの相続対策プランを強化し、平均契約単価を前年比20%増加。顧客満足度4.9/5.0で全社トップを獲得」
👉 成果の具体性が一気に高まりました。
事例3:営業マネージャー(BtoB)
- 修正前:「営業チームのマネジメントを担当」
- 修正後:「5名のチームを統括。KPIを見直し、アポ獲得率を15%から22%に改善。年間売上目標3億円に対し115%達成。新人2名を半年で戦力化」
👉 管理職としての実績が数字で明確になりました。
6. 職務経歴書に書くときの型
迷ったらこの型に沿ってまとめましょう。
- 担当業務(誰に、何を売っていたか)
- 取り組み(どんな工夫をしたか)
- 成果(売上・件数・比率などの数字)
例:
- 【担当業務】製造業向け基幹システムの新規営業
- 【取り組み】提案資料を顧客別にカスタマイズ。ヒアリングシートを導入。
- 【成果】新規契約数12件(前年比140%)、売上8,800万円(目標比110%)
7. 見せ方の工夫
- 箇条書きでスッキリ整理
- 重要な数字は太字で強調
- 年度別・職務別に整理し一貫性を出す
採用担当者は数分で判断します。読みやすさを意識しましょう。
8. 採用担当者が見ていること
採用担当者は「成果そのもの」だけでなく「なぜ成果を出せたのか」も見ています。
例えば:
- 「提案フローを改善し、効率化」
- 「業界知識を活かした提案で受注率向上」
- 「チームで目標を共有し、全体の数字を底上げ」
成果の背景を示すと「再現性のある営業力」として評価されます。
まとめ
営業職の職務経歴書を強くするには 成果を見える化すること が不可欠です。
- 数字で書く
- 比較(前年比・目標比)を入れる
- 定性的な強みも数字で裏付ける
- 読みやすく整理する
これらを徹底すれば、あなたの経歴は「成果を再現できる営業人材」として採用担当者に伝わります。
転職市場で埋もれないために、ぜひ今日から成果の見える化を意識して職務経歴書をブラッシュアップしてください。