
営業職から営業職へ転職する前に確認すべき5つのポイント

同じ「営業職」でも、業界や商材が変われば仕事内容や働き方は大きく変わります。
「経験があるから大丈夫」と思って転職したのに、入社後すぐ「こんなはずじゃなかった…」と後悔する人も少なくありません。
そこで今回は、営業職から営業職へ転職する前に確認しておきたい5つのポイントを、事例とあわせてご紹介します。
【目次】
- 営業スタイルの違いを理解する
- 商材の単価と営業サイクルを把握する
- 顧客層とアプローチ方法を確認する
- 評価制度と給与体系を知る
- 企業文化・マネジメントとの相性を見極める
- まとめ
1. 営業スタイルの違いを理解する
営業にはさまざまなスタイルがあります。
- 新規開拓(テレアポ・飛び込みなど)
- ルート営業(既存顧客のフォロー)
- 反響営業(問い合わせ対応)
- 法人営業(BtoB)
- 個人営業(BtoC)
事例
Aさん(35歳)はITの法人営業から住宅リフォームの個人営業へ転職。
経営層との論理的な商談に慣れていたため、一般顧客の感情に寄り添う対応に苦戦。
さらに週末中心の勤務も負担となり、慣れるまで半年かかりました。
確認ポイント
- 新規中心か既存中心か
- BtoBかBtoCか
- 商談の長さや進め方
- 勤務時間・休日の違い
2. 商材の単価と営業サイクルを把握する
商材の価格や契約までの期間は、働き方や成果の出方に直結します。
- 高単価・長期型(IT、不動産など)…時間をかけて信頼構築
- 低単価・短期型(日用品、広告など)…数をこなして成果を出す
事例
Bさん(28歳)はOA機器販売から産業機械販売へ転職。
以前は1日数件契約できましたが、新職場では半年かかって1件が普通。
焦りましたが、長期的な関係づくりを学び、1年目後半から成果を出せるようになりました。
確認ポイント
- 商材の価格帯
- 契約までの期間
- 目標件数や売上の基準
- 自分の営業スタイルとの相性
3. 顧客層とアプローチ方法を確認する
顧客層が変われば、営業の進め方も大きく変わります。
- 法人(経営層・購買担当者など)
- 個人(主婦・高齢者・富裕層など)
- 官公庁・自治体
アプローチ方法もさまざまです。
- 訪問営業
- 電話・メール
- SNS・Web
- 展示会・イベント
事例
Cさん(40歳)は法人営業から自治体営業へ転職。
入札や書類作成が多く、「営業というより事務仕事」と感じましたが、契約後は長期的に安定するという利点もありました。
確認ポイント
- 顧客の種類
- 営業手法
- 必要な専門知識や資格
- 既存の人脈が活かせるか
4. 評価制度と給与体系を知る
営業は数字で評価されますが、基準や給与の仕組みは企業によって異なります。
- 完全歩合制:成果が全収入に直結
- 固定給+インセンティブ:安定と成果報酬の両立
- チーム評価制:個人よりチーム単位で評価
- KPI重視:契約数以外も評価対象
事例
Dさん(32歳)は固定給+インセンティブ制の保険営業から完全歩合制の不動産営業へ。
成果ゼロの月は生活が一気に苦しくなり、精神的負担も増大。
半年後、固定給ありの企業に再転職しました。
確認ポイント
- インセンティブの仕組み
- 最低保証給の有無
- 評価基準
- 収入変動のリスク
5. 企業文化・マネジメントとの相性を見極める
営業の成果はスキルだけでなく、職場の雰囲気や上司との相性にも左右されます。
事例
Eさん(29歳)は中小企業から外資系企業へ。
前職では失敗してもフォローがありましたが、新職場は「結果がすべて」。
3カ月連続で目標未達となり、精神的に追い詰められて退職しました。
確認ポイント
- 成果主義か育成型か
- 上司や同僚の雰囲気
- 研修やOJTの有無
- 営業方針や価値観が合うか
まとめ
営業職から営業職への転職は、経験を活かしやすい一方で、業界や商材の違いによって求められるスキルや働き方は大きく変わります。
入社前に以下を確認しておくと、ミスマッチを防げます。
- 営業スタイルの違い
- 商材の単価と営業サイクル
- 顧客層とアプローチ方法
- 評価制度と給与体系
- 企業文化・マネジメントとの相性
転職はゴールではなく、新しいスタートです。
事前のリサーチと自己分析で、自分の強みを最大限活かせる職場を選びましょう。