
企業はここを見る!人事が評価する職務経歴書のチェックポイントとは

転職活動でまず立ちはだかるのが「書類選考」です。中でも職務経歴書は、あなたの経験やスキルを企業に伝える大切な書類。人事担当者は、どこを見て評価しているのでしょうか?
今回は、人事がチェックするポイントを、具体例を交えてわかりやすく解説します。これを読めば、採用される職務経歴書のコツがつかめるはずです。
【人事が見るポイントはここ!】
人事が1通の職務経歴書に目を通す時間は、平均1〜2分程度。その短い時間で、何が評価されているのでしょうか?
■ キャリアの一貫性
職歴に流れがある人は、専門性や目的意識があると見なされます。
逆に、職種や業界を何度も変えていると、「軸がない人」と思われることも。
事例:
5年間、IT業界で法人営業 → 同じ業界で営業企画にキャリアアップ
→「営業経験を活かして戦略的なポジションに進んだ」と評価されやすい。
■ 実績は“数字”で伝える
「頑張った」では伝わりません。成果は数字や事例で表現しましょう。
NG例:
「営業として売上アップに貢献」
OK例:
「新規顧客20社を開拓し、年間売上1,500万円を達成。前年比120%アップ」
【人事がチェックする5つのポイント】
ここでは、人事担当者が注目している「5つのチェックポイント」を紹介します。
① 見やすいレイアウトになっているか
どんなに内容が良くても、読みにくいと伝わりません。
- セクションごとに見出しがある
- 箇条書きが使われている
- 行間が適度にあいている
おすすめ構成:
「職務概要 → 職歴 → 実績 → スキル → 自己PR」
② 企業が求める人物像に合っているか
求人に合わせて、内容をカスタマイズしていますか?
事例:
「業務改善を重視している会社」には、
「月30時間の残業削減を実現」など、改善実績を伝えると効果的です。
③ 成果だけでなく“過程”も見せているか
成果だけでなく、どうやって実現したかのプロセスも大切です。
良い例:
「顧客の課題をヒアリングし、開発部と連携して提案。結果、年間契約1,000万円を獲得」
④ 転職理由やブランクの説明があるか
転職回数が多くても、納得できる理由があれば問題ありません。
例:
「育児のため3年間のブランク。その間に簿記2級を取得し、復職に備えました」
⑤ 自己PRと職歴がつながっているか
自己PRは、実際の経験とリンクしていることが重要です。
NG例:
「人と話すのが得意です」
OK例:
「年間100社以上を訪問し、顧客の悩みを丁寧にヒアリング。提案力と信頼関係を築く力を培いました」
【職種別】職務経歴書のアピールポイント
職種ごとに、見せ方を工夫することで、より効果的に伝えられます。
■ 営業職の場合
- 数字で成果を明示(売上、達成率など)
- 担当業界・エリア・商材も具体的に書く
例:
「法人向けクラウド製品を担当し、年間50社を新規開拓。契約更新率は90%以上」
■ 事務・管理系の場合
- 正確性や効率化の工夫
- 使用ツール(Excel、SAPなど)も記載
例:
「Excelマクロを活用し、伝票処理の時間を半減。月次決算を3日短縮」
■ ITエンジニアの場合
- 担当フェーズ(要件定義〜運用)を明記
- 使用言語、開発環境、チーム人数も記載
例:
「Java/SpringBootを用いたECサイトの開発に従事。要件定義〜テストまで対応し、5人のチームをマネジメント」
【人事の本音】こんな職務経歴書はNG!
× 文章が長く、要点が見えにくい
→ 1つの項目は3〜4行以内でコンパクトにまとめましょう。
× テンプレ通りで個性がない
→ あなた“らしさ”を伝える具体的な経験を入れましょう。
× 求人の内容とズレている
→ 「書きたいこと」ではなく、**「企業が知りたいこと」**を意識してください。
職務経歴書は“あなたの提案書”
職務経歴書は、ただの履歴ではなく、自分という人材を企業に売り込む提案書です。どんな経験があり、どんな価値を提供できるか。相手の目線に立って、伝える内容を選びましょう。
伝えたいことがあっても、伝わらなければ意味がありません。
大切なのは「書いた内容」ではなく「読んだ人にどう伝わるか」です。
最後に:提出前のチェックリスト
職務経歴書を出す前に、以下を確認してみてください。
✅ キャリアの流れが一貫している
✅ 成果を数字で示している
✅ プロセスも明確に書いている
✅ レイアウトが見やすい
✅ 自己PRと経験がつながっている
✅ 応募先に合わせて内容を調整している
職務経歴書は“最初の面接”です。
だからこそ、読みやすく、わかりやすく、魅力的に仕上げましょう。