書類選考の平均通過率は?転職活動の“リアル”をデータで解説

2025.7.29
コラム

はじめに:思ったより通らない…それが現実

「転職活動、始めてみたけれど書類で全然通らない」
「年齢のせい?スキルが足りない?それとも書き方の問題?」

こんな悩み、実はとても多くの方が抱えています。
転職活動の最初の関門が“書類選考”。これを通過しなければ、面接には進めません。

では、実際のところ、書類選考はどのくらいの確率で通るのでしょうか?
この記事では、データや実例を交えて、書類選考の“リアル”をわかりやすく解説していきます。


平均通過率は?【データで見る現実】

通過率は約20〜30%

doda(パーソルキャリア)の2023年の調査によると、書類選考の平均通過率はおよそ25.6%
つまり、4社〜5社に1社通れば平均的ということです。

また、リクルートエージェントによると、30社応募して5〜7社通過するのが一般的とのこと。これもやはり20〜25%程度の通過率です。

つまり、

  • 10社応募しても7〜8社は不採用
  • 面接までたどり着けるのはわずか数社

というのが、転職市場の現実です。

年齢によって大きく変わる通過率

さらに、年齢によっても通過率には大きな差があります。

年齢層書類通過率の目安
20代約30〜40%
30代約25〜35%
40代約15〜25%
50代以降約10〜15%

40代・50代になると、10社応募して1〜2社通るかどうかというレベル。
年齢が上がるにつれ、経験やスキルの“マッチ度”がより重視されるため、書類の通過率も自然と厳しくなります。


実例で見る:書類選考のリアル

ここでは、年齢や背景の異なる3名の転職事例をご紹介します。通過率の違いと、その要因がよく見えてきます。

【事例①】30代前半/営業職→事業企画(通過率33%)

プロフィール:大手メーカーで8年営業。キャリアアップを目指して事業企画職へ転職。
応募数と結果:15社応募 → 5社通過

工夫したポイント

  • 営業で培った「顧客理解力」や「データ分析力」を強みにPR
  • 成果は数字で示し、説得力ある職務経歴書に(例:売上120%達成)

通過の理由
異職種への転職でも、自分の経験を“翻訳”して伝えられれば、書類は通ります。


【事例②】40代後半/管理職→再就職(通過率18%)

プロフィール:中小企業で経営企画・部門長として長年活躍。リストラを機に転職活動をスタート。
応募数と結果:22社応募 → 4社通過

工夫したポイント

  • 求人ごとに応募書類をしっかりカスタマイズ
  • 数値成果とともに「人材育成」や「業務改善」の実績を記載

通過の理由
年齢や管理職経験がマイナスに働くこともあるため、プレイングマネージャーとしての柔軟性を意識して伝えることが効果的でした。


【事例③】50代/技術職→営業職(通過率7%)

プロフィール:製造業で25年勤務。品質管理の経験を活かしつつ、営業職へ挑戦。
応募数と結果:27社応募 → 2社通過

工夫したポイント

  • 顧客との交渉や社内調整の経験を「営業的スキル」としてアピール
  • 志望動機には丁寧な手書きメッセージで熱意を表現

通過の理由
スキル面だけでなく、人柄や誠実さが評価されるケースもあります。特に50代では“人としてどうか”が重視される傾向が。


書類選考に通るための5つのコツ

書類通過率を少しでも上げるために、以下のようなポイントを意識してみましょう。

応募先ごとに書類を変える

使い回しは印象が悪くなりがち。企業の求人内容に合わせて、自己PRや職務内容を毎回少しでもカスタマイズしましょう。

実績は「数字」で示す

「がんばりました」では伝わりません。
例:売上120%達成、業務効率15%改善 など、具体的な数字が説得力を生みます。

キャリアの「一貫性」を作る

たとえ異業種に見えても、「顧客視点を軸にキャリアを積んできた」など、軸が通ったストーリーにすると印象が良くなります。

空白や短期離職も、きちんと説明

隠すのではなく、「その経験から何を得たか?」を丁寧に書くことが、プラスの印象につながります。

第三者の目で見てもらう

転職エージェントや信頼できる知人に見てもらうと、思わぬ改善点に気づけます。自己チェックには限界があります。


書類で落ちても、「自分が否定されたわけではない」

書類選考が続けて落ちると、精神的にしんどくなることもありますよね。
でも、不採用になる理由の多くは、あなたの能力や人柄ではなく、“企業側の事情”や“タイミング”によるものです。

「今の会社の年齢構成に合わなかった」
「ポジションが途中でクローズになった」
「実は社内公募が本命だった」――こうした背景は、書類からは見えません。

落ちた理由にとらわれすぎず、次の応募に気持ちを切り替えましょう。


まとめ:通過率を知ることが第一歩

転職活動は、運の要素もありますが、戦略を立てて取り組めば成果が出る活動です。

  • 通過率を知る
  • 書類を磨く
  • 自分の強みを言語化する

この3つを意識して、一歩ずつ積み上げていきましょう。
あなたの経験には、必ず価値があります。それを“伝わる形”で表現することが、成功へのカギです。


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