出世=正解じゃない時代に。評価される働き方って、どう変わってきてる?

2025.6.18
コラム

「出世したくない自分って甘えてるのかな…?」
「昇進に興味がない若手が増えてきたけど、どう対応すればいいのか…」
こんな声、最近よく聞きませんか?

少し前まで、“出世すること”が働く人の目標として当たり前のように語られていました。
でも今は、「出世しなくてもいい」「自分らしく働きたい」という人が増えてきています。

今回は、そんな“働き方の価値基準の変化”について、事例を交えながらご紹介します。
出世しない=評価されない、ではない。
むしろこれからの時代、「どう働くか」が評価の中心になるかもしれません。


なぜ今、「出世=正解」じゃなくなってきたの?

1. 終身雇用も年功序列も、もう昔の話に

かつては「年齢を重ねれば自然に昇進」「一つの会社に勤め上げることが安定」と言われていました。
でも今はどうでしょう? 終身雇用は崩れつつあり、会社の寿命もどんどん短くなっています。

「せっかく昇進しても、会社自体がなくなったら…」と考える人も少なくありません。
むしろ、“出世を目指さない”という選択が、現実的なリスク回避になるケースすらあるんです。

2. 責任が増えるのに、割に合わない?

昇進すれば、業績責任、部下のマネジメント、クレーム対応など、仕事の重みは一気に増します。
でも、その分の報酬や裁量がちゃんと与えられているかというと…そうでもない会社も多いのが現実。

「今の仕事が好きだし、今のままがちょうどいい」
「管理職になったら、むしろやりたいことができなくなる」
そう感じる人が増えてきているのも、納得できますよね。


【事例①】昇進を断った女性営業。専門職として大きく評価される

IT系の企業で働く高橋さん(38歳・仮名)は、法人営業として10年以上のキャリアがあります。
会社から何度も「管理職にならないか」と声がかかりましたが、彼女はそのたびに断ってきました。

「私、現場でお客さまと向き合ってる時間が一番楽しいんです。
管理職になって部下の数字を見るより、自分で提案して、お客様に喜んでもらいたい。」

そんな彼女の働き方が評価され、社内では“営業スペシャリスト”という専門職の道が新設。
今ではマネージャーと同じくらいの報酬を得て、表彰もされています。


評価の基準は「肩書き」から「実際の価値・貢献」へ

昔は、「主任 → 課長 → 部長」という昇進ルートが評価の王道でした。
でも今は、「実際にどんな価値を生み出してるか」が、より重視されるようになっています。

たとえば、こんな人たちが高く評価される時代になってきました。

  • 顧客満足度やリピート率をしっかり上げている人
  • 後輩に惜しみなくノウハウを共有している人
  • 他部署とスムーズに連携してチーム成果を出している人
  • 専門スキルでプロジェクトをぐいぐい引っ張る人

これって全部、「肩書きがあるからできること」じゃないですよね。
役職に関係なく、個人の力で会社に貢献している人が増えています。


【事例②】副業経験を本業に活かし、評価を上げたミドル層

食品メーカーで働く佐藤さん(42歳・仮名)は、業務改善のプロ。
本業では社内のDX推進に取り組みながら、副業で地域スタートアップの支援もしています。

副業の経験から得た知見を本業にも活かし、社内の業務効率を大幅に改善。
その結果、「社内イノベーション担当」という肩書きを得て、昇給も実現しました。

「副業でいろんな現場を見てきたからこそ、今の会社に貢献できていると思います。
昇進より、“どこまで役に立てたか”が大事な時代だと実感してます。」


これから評価される“新しい働き方”とは?

強みを活かせる場所を自分で選ぶ

これからの時代、評価される人は「自分の得意なフィールドで力を発揮できる人」。
「マネジメントは苦手だけど、営業数字は出せる」
「後輩指導が得意だから、育成のエキスパートを目指したい」
そんなふうに、自分の強みを軸にした働き方が尊重されるようになっています。

貢献を“見える化”することも大事

どんなに良い仕事をしていても、それが周りに見えていなければ評価されにくいのも事実。
日報や社内報で取り組みを共有したり、成果を数値化して伝えたり。
“目に見える形”にする工夫は、これからますます大事になってきます。

社外で得た経験もキャリアの一部に

副業やボランティア活動、SNSでの発信など、社外での取り組みが社内評価につながるケースも増えています。
「この人、会社の外でも活躍してる」
それって企業にとってもプラスですし、本人にとっても自信になりますよね。


企業側にも求められるアップデート

働き手の価値観が変わっている以上、企業側も評価の仕組みや制度を見直していく必要があります。

  • 管理職だけじゃない“キャリアの選択肢”を用意する
  • 成果や影響力を評価する柔軟な制度を導入する
  • 副業・リモートなど多様な働き方を認める

こうした変化が、優秀な人材の定着やモチベーション維持にもつながります。


まとめ:出世する・しないに正解はない

出世することがすべてだった時代は、もう過去の話。
これからは「自分らしく、誰かにちゃんと貢献しているか」が働き方の軸になります。

出世を選ぶのも良し。現場にとどまって専門性を深めるのも良し。
「正解」は一つじゃないし、それぞれのスタイルがちゃんと評価される社会であってほしいですよね。

大切なのは、“あなたがどんな働き方をしたいのか”。
その思いに正直になって、自分の価値をきちんと発揮できる環境を見つけていきましょう。


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