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出世できないのは“実力不足”じゃない?中堅営業がハマりがちな「評価の落とし穴」とは

2025.6.12
コラム

「営業成績はずっとトップなのに、昇進の話がこない」
「後輩が自分より先にマネージャーになっていて、正直モヤモヤする」

そんな経験、ありませんか?

営業職って、「成果を出せば報われる仕事」と思われがちですよね。たしかに、若手のうちは数字=評価につながる場面も多いです。

でも、営業歴5年を超えた“中堅”に差し掛かると、事情はちょっと違ってきます。

実は、「なぜ昇進できないのか?」という疑問の答えは、あなたの“実力不足”ではなく、“評価されるポイント”を勘違いしているからかもしれません。

この記事では、営業としてしっかり成果を出している中堅社員が、なぜか出世につながらない理由を、事例も交えて解説していきます。


1|成果を出していれば評価される、とは限らない

見えている成果だけでは足りない?

営業で成果と言えば、やっぱり「売上」や「契約件数」といった数字ですよね。
でも、管理職を目指すとなると、それだけじゃ足りないんです。

評価されるには、“自分一人が売れる”ことより、“チームとして成果を出せる仕組みを作れるか”が大事になってきます。

【事例①】売上トップなのに昇進できなかったAさん

ある大手IT企業で働くAさん(38歳)は、5年連続で営業トップ。社内表彰も常連で、「次は絶対昇進だろう」と周囲も思っていました。

でも、いくら待ってもマネージャーの打診はなし。先に昇進したのは、自分より数字が下の後輩でした。

悔しくて上司に理由を聞いたところ、返ってきたのはこんな言葉でした。

「個人で成果を出す力は素晴らしい。でも、チームを巻き込んだ働き方ができていないよね。」

Aさんは、自分が“プレイヤー”としては優秀でも、“リーダー”としては評価されていなかったことに初めて気づいたのです。


2|出世する人が見ている“別の評価基準”

管理職候補に求められるのは「視座の高さ」

ある程度の営業経験を積むと、次に求められるのは、「自分の成果」から「組織全体への貢献」へ視点を広げられるかどうかです。

具体的にはこんなことが評価されます:

  • チームの方針や戦略を提案する
  • 後輩の育成やフォローに関わる
  • 他部署との連携を積極的に進める
  • 業務改善を自ら提案する

これらは“数字”には出にくいけれど、昇進する人たちはこうした「見えにくい部分」でも着実に信頼を積み重ねています。

【事例②】営業成績は平均でも昇進したBさん

Bさん(35歳)は、中堅メーカーの営業。数字的には「可もなく不可もなく」といった成績でした。

でも、30代前半で課長に昇進。その理由は──

  • チームメンバーと一緒に目標を立てていた
  • 売上が伸び悩む後輩と同行してアドバイスしていた
  • マーケティング部と連携し、営業プロセスを効率化した

……といった“チームを引っ張る姿勢”がしっかり評価されていたからです。


3|マネジメントは「管理」じゃない

管理職に必要なのは“仕組み化する力”

「マネジメント=報告書の確認やKPIのチェック」と思っていませんか?

たしかに管理業務も大事ですが、それ以上に重要なのが、成果を「再現できる仕組み」に落とし込む力です。

たとえば、自分だけが売れるのではなく、「誰でも成果が出せるやり方」をチームに共有できるか。
これができる人こそ、組織から求められる“次のステージ”に立てるのです。


4|「上司に気に入られる人」が出世するわけじゃない

評価されるのは「ゴマすり」じゃなく「協働姿勢」

「どうしてあの人が出世するんだろう? 上司にうまく取り入ってるだけじゃない?」

そんなふうに思ったこと、あるかもしれません。
でも、それは少し誤解です。

実際に出世する人は、「上司と同じ目線でチームを考えて動いている」ことが多いんです。

たとえば、

  • 上司の意図をくみ取って先回りする
  • チーム全体のことを考えた行動をとる
  • 後輩の育成を通じて、上司の負担を軽くしている

こうした“協働”の姿勢が信頼を呼び、結果として昇進につながっていきます。


5|これからの中堅営業が身につけたい3つの力

もしあなたが「出世したい」と考えているなら、以下の3つの力を意識してみてください。

(1)チームビルディング力

後輩の育成や、チーム全体で成果を出すための仕組みづくりを意識しましょう。

(2)巻き込み力とコミュニケーション力

他部署や他チームと連携し、成果を最大化するための“横のつながり”をつくることが大切です。

(3)課題発見力と提案力

数字だけでなく、「なぜ伸びないのか?」「どう変えればよくなるか?」という視点で、改善案を出していけると強いです。


6|今日から始められること

「いい仕事」は伝えなければ評価されない

どれだけいい行動をしていても、上司や周囲に伝わっていなければ評価にはつながりません。
だからこそ、「見せる・伝える」ことも仕事のうちです。

たとえば、

  • ミーティングで自分の取り組みを共有する
  • チームの成果を資料にまとめて報告する
  • 上司との1on1で戦略的にアピールする

……といった形で、“見せ方”にも工夫してみましょう。


まとめ|昇進できないのは「成果」より「視点」がズレているからかも?

あなたが出世できない理由は、実力が足りないからではないかもしれません。
本当に必要なのは、「評価される働き方」へ視点を切り替えることです。

  • 一人で成果を出すより、チームを育てられるか?
  • 上司の目線を理解し、共に動けるか?
  • 自分の強みをうまく“見せて”いけるか?

これらを意識するだけで、評価のされ方は大きく変わります。

今までやってきた努力を、ただ「違う方向」に見せていただけかもしれません。
今日からでも遅くありません。
次のステージを目指す一歩を、踏み出してみませんか?


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