現職でやる気を維持できないあなたへ:パソナの法則を活用する方法

2025.4.20
コラム

現職でやる気を維持できないと感じることは、決して珍しいことではありません。多くの人が「仕事に意味を見いだせない」「やる気が続かない」「職場環境が合わない」といった課題に直面します。しかし、これらの課題に取り組むためのフレームワークとして注目されているのがパソナの法則です。

パソナの法則は、マーケティングやセールスの分野で使われるフレームワークですが、その考え方を応用することで、キャリアや職場でのモチベーション向上にも効果的です。今回は、パソナの法則の基本構造と、それを現職の悩みにどう応用できるかを詳しく解説し、必要に応じて転職を視野に入れる方法も交えながらいくつかの事例を紹介します。


パソナの法則とは?

パソナの法則は以下の6つの要素で構成されています。

  1. P(Problem)問題提起
     抱えている問題を明確にする。
  2. A(Agitation)問題の深掘り
     問題が解決されないとどのような影響があるかを具体的に考える。
  3. S(Solution)解決策の提示
     問題解決のための方法を示す。
  4. O(Offer)提案
     解決策を選ぶ価値を明確にし、行動を促す。
  5. N(Narrowing)絞り込み
     解決策を絞り込み、決断をしやすくする。
  6. A(Action)行動
     具体的な行動を起こす。

このフレームワークを仕事やキャリアに応用することで、やる気の低下やキャリア選択の悩みに対応することが可能です。


パソナの法則を現職のやる気維持に応用する

1. P(問題提起):現状の分析

最初のステップは、自分が抱えている「問題」を明確にすることです。

具体例

  • 「毎日同じ業務の繰り返しで、やりがいを感じられない」
  • 「評価制度が不透明で、頑張っても認められない」
  • 「職場の人間関係がストレス」
  • 「企業理念や方針が自分の価値観に合わない」

問題を具体的に把握することが重要です。例えば、業務内容の課題だけでなく、企業文化やキャリアの方向性など、広い視点で状況を整理します。


2. A(問題の深掘り):放置するとどうなるかを考える

次に、その問題が解決されない場合にどのような影響が及ぶかを深く考えます。

具体例

  • 「やる気が続かないと成果が出せず評価がさらに低下する」
  • 「ストレスが蓄積して健康を害する可能性がある」
  • 「キャリアに後悔が残る」
  • 「自分に合わない企業文化で働き続けることで、自己成長が妨げられる」

ここで「今の職場で解決できる問題」と「転職を検討すべき問題」を区別する視点が大切です。


3. S(解決策の提示):行動プランを考える

解決策をいくつか挙げてみます。まずは現職での改善を試みる方法を検討し、それが難しい場合に転職も選択肢として取り入れます。

現職での解決策

  • 「新しいプロジェクトに手を挙げてみる」
  • 「資格取得やスキルアップの勉強を始める」
  • 「職場で信頼できる同僚や上司に相談してみる」
  • 「上司に具体的なフィードバックやサポートを求める」

転職の選択肢

  • 「自分の価値観に合う企業を探す」
  • 「同業他社や異業種へのキャリアチェンジを検討する」
  • 「転職エージェントに登録し、専門家に相談する」

解決策を考える際に、「現職での改善」と「転職後に得られるメリット」の両方を比較すると効果的です。


4. O(提案):行動の価値を明確にする

ここでは、選択肢を実行することの価値を具体的に考えます。

現職での解決策の価値

  • 「新しいプロジェクトで挑戦することで、やりがいや達成感を得られる」
  • 「スキルアップを通じて、社内外での評価を高める」

転職の価値

  • 「自分の価値観やキャリア目標に合った環境で働ける」
  • 「給与や待遇の向上を図れる」
  • 「新しい業界や職種で新たな成長機会を得られる」

現職に留まる場合でも転職する場合でも、それぞれの価値を明確にすることで、意思決定の軸が定まります。


5. N(絞り込み):最適なアクションを選ぶ

提示した選択肢の中から、自分にとって最も現実的で効果的なアクションを絞り込みます。

現職に留まる場合

  • 「半年間、スキルアップに集中して現職での可能性を探る」
  • 「プロジェクトへの積極的な参加を通じて、自分の役割を広げる」

転職を検討する場合

  • 「転職エージェントに相談して、まず市場価値を確認する」
  • 「週末に時間を設けて企業リサーチや自己分析を進める」

アクションを選ぶ際には、長期的なキャリアビジョンを重視しましょう。


6. A(行動):具体的な行動に移す

最終ステップは、具体的な行動をスケジュール化して実行に移します。

現職での行動例

  • 新プロジェクトへの参加
     「次の会議で新プロジェクトに興味があることを上司に伝える」
  • 資格取得の準備
     「週3回、1時間ずつ勉強する計画を立てる」
  • 同僚や上司への相談
     「金曜日のランチタイムに信頼できる同僚と話してみる」

転職活動の行動例

  • エージェントへの登録
     「来週中に転職エージェントにプロフィールを登録する」
  • 業界研究
     「週末に目指す業界の動向や企業文化を調べる」
  • 職務経歴書の作成
     「1カ月以内に職務経歴書を完成させ、添削を受ける」

事例紹介:転職の選択肢を含めたパソナの法則の活用

事例1:現職改善を試みた結果やる気を取り戻した例

背景
30代の営業職のAさんは、長期間同じ商品を売り続けることでモチベーションが低下していました。

結果
新しい市場開拓プロジェクトに挑戦し、大きな成功を収めたことで、転職せずに現職でやる気を取り戻しました。


事例2:転職によってキャリアを再構築した例

背景
20代後半のBさんは、企業文化や価値観が合わないことにストレスを感じ、現職での改善が難しいと判断しました。

結果
転職活動を進め、自分のスキルを生かし

つつ新しい業界へキャリアチェンジを成功させました。新しい職場では評価制度が透明で、自信を持って仕事に取り組めるようになりました。


まとめ

現職でのやる気の低下は、現職での改善やスキルアップを通じて解決できる場合もあれば、転職を通じて新たな環境を探す必要がある場合もあります。パソナの法則を活用して、自分にとって最適な選択肢を見つけることが大切です。

まずは、自分が抱えている問題を明確にし、「現職での改善」か「転職」かを冷静に見極めた上で行動に移しましょう。


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