履歴書で営業スキルを可視化する書き方
―「営業経験あり」では通過しない理由―
営業職の履歴書には、「営業経験〇年」「法人営業を担当」「新規開拓に従事」といった表現がよく見られます。しかし、採用担当者が知りたいのは年数や肩書きではありません。
知りたいのは、この人がどんな営業ができるのか。
そして、そのスキルが自社で再現できるかどうかです。
本記事では、履歴書で営業スキルを“見える形”で伝えるための書き方を、具体例を交えて解説します。
なぜ営業スキルは伝わらないのか
営業職は成果が数字で評価される仕事です。
それにもかかわらず、履歴書ではスキルが伝わりにくい傾向があります。
理由は主に3つです。
- 結果だけを書いている
- 行動や工夫が省略されている
- 表現が抽象的で差が出ない
例えば、「売上目標120%達成」と書かれていても、
なぜ達成できたのか が分からなければ評価は高まりません。
営業スキルを可視化するには、成果に至るまでのプロセスを書くことが重要です。
営業スキルを可視化する3つのポイント
① 業務内容ではなく「工夫」を書く
単なる担当業務の説明では、スキルは伝わりません。
Before
新規顧客開拓を担当し、売上拡大に貢献。
After
業界別にトーク内容を整理し、新規開拓のアポイント獲得率を1.5倍に向上。
→ 「何を工夫したのか」が明確になります。
② 数字は「結果」ではなく「変化」で示す
数字を書く際は、変化が分かる形にしましょう。
Before
年間売上3,000万円を達成。
After
既存顧客への深耕営業により、年間売上を2,000万円から3,000万円へ拡大。
→ 営業によって生み出した価値が伝わります。
③ スキル名は必ず行動とセットで書く
「提案力」「課題解決力」だけでは評価されません。
Before
強み:提案力、コミュニケーション力
After
顧客の業務課題を整理し、運用改善を軸に提案。継続契約率90%以上を維持。
→ 抽象的な強みが、実務スキルとして伝わります。
職務経歴欄での書き方例
職務経歴欄は、営業スキルを最も具体的に伝えられる場所です。
記載例(法人営業)
- 担当業界:製造業・物流業
- 営業スタイル:新規3割/既存7割
- 業務内容:ヒアリング、提案、導入後フォローまで一貫対応
- 実績:
- 提案資料の標準化により受注率20%向上
- 追加提案により、顧客単価を平均30%増加
→ 営業の全体像が一目で分かります。
自己PR欄は「強みを1つ」に絞る
自己PRでは、多くを詰め込む必要はありません。
最も評価されたい営業スキルを1つ選びましょう。
例文
私の強みは、課題を引き出すヒアリング力です。
表面的な要望だけでなく、業務背景まで整理した上で提案を行ってきました。その結果、価格競争に陥らず、継続的な取引につながっています。
→ シンプルでも、十分に伝わります。
成功事例と失敗事例
成功事例
Before
法人営業として売上目標を達成。
After
顧客の利用状況を分析し、未導入サービスを提案。20社中12社で追加受注を獲得。
→ 面接で具体的な話ができ、評価が向上。
失敗事例
「人と話すのが得意」「信頼関係を大切にしている」だけでは不十分です。
改善のコツ
信頼関係をどう築き、どんな成果につながったのかを書くことが重要です。
履歴書は営業資料と同じ
営業職の履歴書は、自分自身を売るための資料です。
- 読み手を意識する
- 抽象表現を避ける
- 再現性を示す
この視点で見直すだけで、伝わり方は大きく変わります。
まとめ
履歴書で営業スキルを可視化するポイントは3つです。
- 工夫や行動を書く
- 数字は変化で示す
- スキルは行動とセットで表現する
「営業経験があります」で終わらせず、
どんな営業ができるのかを具体的に伝えることが、書類選考突破の鍵になります。