採用担当者が読む営業職の履歴書の順番と目線
営業職の履歴書は、「何を書くか」だけでなく、「どの順番で、どんな目線で読まれているか」を理解しているかどうかで評価が大きく変わります。採用担当者は、上から下まで丁寧に熟読しているわけではありません。限られた時間の中で必要な情報を効率よく拾い、「会う価値があるか」を判断しています。
本記事では、採用担当者が実際に履歴書を読む際の順番と視線の動きを整理し、営業職ならではの評価ポイントを事例とともに解説します。履歴書の完成度を一段引き上げたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
採用担当者は履歴書を「流し読み」している
まず押さえておきたい前提があります。履歴書は、基本的に流し読みされます。
1通あたりにかけられる時間は、長くても1〜2分程度です。多い応募が集まる場合は、30秒ほどで一次判断が行われることも珍しくありません。
そのため、採用担当者は次のようなポイントを中心に確認しています。
- 募集条件と大きなズレがないか
- 営業職として最低限の経験・素養があるか
- 面接で会って話を聞く価値があるか
細部まで丁寧に読むというより、「全体を見て判断する」という姿勢が基本です。この前提を理解しているかどうかで、履歴書の書き方は大きく変わります。
最初に見られるのは「全体のレイアウト」
履歴書を手に取った瞬間、最初に見られるのは文章の中身ではありません。全体のレイアウトと印象です。
- 空白が不自然に多くないか
- 文字が詰まりすぎていないか
- 修正跡やレイアウトの乱れがないか
営業職は、第一印象が成果に直結する仕事です。そのため、履歴書の見た目は「仕事の進め方」や「相手への配慮」と結び付けて評価されます。
【事例】
同じ営業経験10年の応募者でも、体裁が整った履歴書を提出したAさんは好印象を持たれました。一方、文字が小さく読みづらい履歴書のBさんは、内容を詳しく読まれる前に評価を落としてしまいました。
次に視線が向かうのは「氏名・年齢・写真」
全体を確認した後、採用担当者の視線は左上から右上へと移動します。
具体的に見られるのは、次の3点です。
- 氏名
- 年齢
- 顔写真
営業職では、写真の印象が特に重視されます。重要なのは見た目の良し悪しではありません。清潔感があるか、信頼できそうか、といった点です。
【事例】
スーツ着用で自然な表情の写真を使用している応募者は、「顧客対応も任せられそうだ」と評価されやすくなります。反対に、私服や無表情の写真は、それだけで不利になる場合があります。
その次にチェックされるのは「職歴欄」
営業職の履歴書で、最も注目されるのが職歴欄です。ここでは細かい業務内容よりも、次の点が優先的に見られます。
- どの業界で営業をしてきたか
- 法人営業か個人営業か
- 転職回数と在籍期間
時系列に沿って、全体をざっと目で追うように確認されるのが特徴です。
【事例】
職歴欄に「営業」とだけ記載されている応募者よりも、「法人向け新規開拓営業」「既存顧客の深耕営業」など、営業スタイルが一目で分かる応募者の方が評価されやすくなります。
職歴の中で特に見られる「在籍期間」
採用担当者の視線は、社名よりも先に在籍期間に向かうことがあります。短期間の転職が続いていないかを確認するためです。
営業職は成果が出るまでに一定の時間を要するため、短期離職が多い場合は「粘り強さ」に疑問を持たれやすくなります。
【事例】
1年未満の在籍が続いている履歴書では、能力以前に「定着しにくい人材ではないか」と判断され、内容を深く読まれないまま不合格となるケースもあります。
次に注目されるのは「志望動機」
職歴で大きな懸念がなければ、次に読まれるのが志望動機です。ただし、ここでも熟読はされず、要点を拾う読み方が中心になります。
- なぜこの会社なのか
- なぜ営業職なのか
- 自社との接点が感じられるか
この3点が、短時間で伝わるかどうかが重要です。
【事例】
「営業として成長したい」という抽象的な志望動機よりも、「貴社の○○という商材を、前職で培った法人営業の経験を活かして拡販したい」と記載されている方が、意図が明確に伝わります。
最後に確認されるのが「資格・スキル」
資格欄やスキル欄は、最後に目を通されることが一般的です。営業職の場合、資格の有無が合否を左右するケースは多くありません。
ただし、業界特化型の営業では評価が変わることもあります。
- 不動産営業:宅地建物取引士
- 保険営業:募集人資格
- IT営業:ITパスポートなど
【事例】
同条件の応募者が並んだ場合、関連資格を保有しているだけで、「即戦力に近い」という判断につながることがあります。
採用担当者の目線を意識した履歴書作成のポイント
採用担当者の読む順番と目線を踏まえると、営業職の履歴書で意識すべきポイントは明確です。
- 第一印象でマイナス評価を生まない
- 職歴は一目で営業内容が分かるように記載する
- 志望動機は要点を絞って簡潔にまとめる
履歴書は「読ませる文章」ではなく、「瞬時に伝わる資料」です。採用担当者の視線の動きを意識して作成することで、書類選考通過率は確実に高まります。
営業職としての経験や強みを正しく評価してもらうためにも、ぜひ本記事の内容を履歴書作成に活かしてください。