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自動車ディーラー営業職の転職事情|激変する業界で“これからのキャリア”をどう描くか

2025.10.24
コラム

1.はじめに ― 自動車業界は今、変化の真っただ中

ここ数年で、自動車ディーラーの営業職を取り巻く環境は大きく変わりました。
背景にあるのは、電動化・サブスク化・オンライン販売の拡大です。

昔は「来店したお客様に丁寧に説明して契約を取る」スタイルが一般的でした。
しかし今は、ネット上で車を比較・契約する時代。
さらに、カーリースやサブスクといった新しい買い方も増えています。

営業職の役割も、「車を売る人」から「お客様の生活をサポートする人」へと変わりつつあります。
こうした流れの中で、

「このままでいいのだろうか」
「違う業界で営業スキルを活かしたい」
と感じる人が増えています。


2.ディーラー営業職のリアル

ディーラー営業職は、地域密着型の接客営業です。
新規顧客への提案、既存顧客のフォロー、点検・車検の案内、保険やローンの契約など、仕事内容は多岐にわたります。

やりがいのある仕事ですが、その反面、こんな悩みも多く聞かれます。

  • ノルマが厳しい:販売台数・保険契約・オプション販売など、毎月の目標が細かく設定されている
  • 休日が合わない:土日が繁忙日で、家族や友人と予定を合わせにくい
  • 給与が不安定:歩合制が多く、景気やモデルチェンジに左右されやすい
  • 将来への不安:EV化やオンライン販売の進展で、来店型営業の必要性が減っている

特に近年は「車が売れにくい時代」と言われる中、精神的なプレッシャーを感じて転職を考える人が増えています。


3.なぜディーラー営業は転職を考えるのか

転職を考える理由は人それぞれですが、よくあるのは次のような声です。

  1. 数字に追われる日々に疲れた
     「毎月ノルマに追われ、成果が出てもまた次の月が不安…」
  2. ワークライフバランスを見直したい
     「土日が仕事。子どもの行事に参加できない」
  3. 業界の将来が見えない
     「EV化が進み、ディーラー営業の役割が減る気がする」
  4. キャリアの頭打ち
     「店長になっても収入があまり変わらない」
  5. 他業界で営業力を試したい
     「車以外の商材でも、自分の営業スキルを活かしたい」

4.実は高く評価されている“ディーラー営業出身者”

意外かもしれませんが、自動車ディーラー出身の営業職は転職市場で評価が高いのです。
理由はシンプル。ディーラー営業は、「営業の基本力」がしっかり身についているからです。

  • 高額商材を扱う経験
  • お客様との長期的な信頼関係づくり
  • 商品知識を踏まえたわかりやすい説明力
  • 提案からクロージング、アフターフォローまでの流れを理解している

これらのスキルは、BtoB営業・住宅営業・保険営業・リース営業など、さまざまな業界で活かせます。


5.成功事例①:トップ営業マンが法人営業に転職

Aさん(30代前半/元トヨタ系ディーラー営業)

Aさんは、入社以来トップクラスの販売台数を誇る営業マンでした。
しかし、休日の少なさと数字へのプレッシャーから転職を決意。
選んだのは、法人向けのリース会社でした。

「法人営業は“数字”よりも“関係性”が大事。
クライアントと長く信頼関係を築けるのが嬉しいです。
収入も安定し、土日休みになったことで家族との時間が増えました。」

同じ「車業界」でも、営業スタイルを変えることで働き方を大きく変えることができます。


6.成功事例②:整備士から営業、そしてIT業界へ

Bさん(40代前半/元ホンダ系整備士→営業→IT営業)

もともと整備士として働いていたBさんは、社内異動をきっかけに営業職へ。
人と話すことにやりがいを感じましたが、ノルマの厳しさに悩み、ITソリューション営業へ転職しました。

「ディーラー営業で培った“信頼関係を築く力”が、IT営業でも役立っています。
製品を売るより、お客様の課題を一緒に解決する仕事にやりがいを感じます。」

ディーラー営業の経験は、「モノを売る力」だけでなく「人と向き合う力」として評価されます。


7.成功事例③:ディーラー営業から住宅営業へ

Cさん(30代後半/元日産系営業→住宅メーカー営業)

Cさんは、ライフプランに寄り添う提案が得意でした。
そのスキルを活かし、住宅営業へ転職。高額商材の提案に挑戦しました。

「車の営業で鍛えたヒアリング力と説明力が、そのまま住宅営業でも通用しました。
お客様の人生に深く関われる仕事なので、やりがいがあります。」

車も住宅も、**“高額な買い物を通じて人生を支える仕事”**という点で共通しています。


8.転職を成功させるための3つのポイント

「売る力」より「信頼を築く力」をアピール

営業職の評価ポイントは、販売台数よりも「お客様とどう信頼関係を築いたか」です。
面接では「数字」だけでなく、「お客様の課題をどう解決したか」を具体的に話すのが効果的です。

経験を活かせる“近い業界”を狙う

いきなりまったく異業種に行くよりも、まずは経験が活かせる業界を選びましょう。
自動車リース、保険、部品メーカー、整備業界向けITベンダーなどは相性が良いです。

転職エージェントを上手に活用する

営業職に強い転職エージェントを使えば、自分の経験を評価してくれる企業を紹介してもらえます。
「どんな業界が合うのか」「どんな企業が自分を求めているのか」を客観的に知ることができます。


9.まとめ ― “売る営業”から“選ばれる営業”へ

自動車ディーラー営業職は、地域を支える大切な仕事です。
しかし今、EV化・オンライン販売・カーシェアなどの変化で、営業の形が大きく変わっています。

これから求められるのは、「商品を売る力」ではなく「信頼される力」
お客様と誠実に向き合い、信頼を積み重ねてきた経験は、どの業界でも必ず活かせます。

転職は「逃げ」ではなく「次のステージへの挑戦」です。
これまで築いた人間関係力・提案力・粘り強さを武器に、
新しい環境で“選ばれる営業”として輝ける道を探してみてください。


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