不動産営業職に転職するメリット・デメリット|実際に働いた人のリアルを紹介
「不動産営業って稼げるって聞くけど、実際どうなんだろう?」
「未経験からでもできるの?」「ノルマが厳しいって本当?」
こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
不動産業界は、常に一定の需要があり、年齢を問わずチャンスのある仕事です。
しかし、実際には“華やかな面”と“厳しい現実”の両方が存在します。
今回は、不動産営業職への転職を検討している方に向けて、メリット・デメリットを実際の事例を交えてわかりやすく紹介します。
1. 不動産営業ってどんな仕事?
ひとことで「不動産営業」と言っても、仕事内容は会社によって大きく違います。
主な種類は次の3つです。
● 賃貸仲介営業
アパートやマンションを「借りたい人」と「貸したいオーナー」をつなぐ仕事。
個人のお客様が中心で、店舗での接客が多いのが特徴です。
● 売買仲介営業
中古マンションや戸建て、土地の売買をサポートします。
1件の取引金額が大きく、成果報酬(インセンティブ)も高めです。
● 新築・分譲住宅の販売営業
自社で建てたマンションや一戸建てを販売。モデルルームや展示場での接客が中心です。
いずれの仕事も「お客様の人生の大きな決断に関わる」重要な役割を担っています。
だからこそ、やりがいも責任も大きい仕事です。
2. 不動産営業職に転職するメリット
メリット①:成果が収入に直結する
不動産営業の最大の魅力は、「努力がそのまま給与に反映される」ことです。
多くの会社で歩合制が導入されており、契約を取れば取るほど年収が上がります。
事例:元保険営業のAさん(35歳)
転職して3ヶ月で中古マンションを初契約。手数料約200万円の取引で、インセンティブとして40万円を受け取りました。
「結果が収入に反映されるからやる気が出る」と話しています。
20代で年収1000万円を超える人も珍しくなく、「実力で稼ぎたい人」にはぴったりの仕事です。
メリット②:専門知識が自分の資産になる
不動産営業は、宅地建物取引士(宅建)をはじめ、法律や税金、住宅ローンなどの知識が必要です。
勉強することは多いですが、これらの知識は自分自身の生活にも役立ちます。
事例:Bさん(42歳・元メーカー営業)
転職後に宅建を取得。住宅ローンや税制に詳しくなったことで、
自分でも中古マンションを購入し、資産形成に成功しました。
「仕事で学んだ知識が、そのまま自分の人生に役立った」と実感しています。
不動産の知識は、将来のマイホーム購入や投資にも活かせる“一生もののスキル”です。
メリット③:人脈と交渉力が身につく
不動産営業は、お客様だけでなく、オーナー、金融機関、司法書士、工務店など、
多くの関係者とやり取りします。
その中で、自然とコミュニケーション能力・交渉力・信頼関係を築く力が磨かれます。
経験を積めば「あなたに任せたい」と指名されることもあり、
営業職としてのスキルがどんどん向上していきます。
メリット④:キャリアの幅が広い
不動産営業の経験を積むと、将来的にさまざまなキャリアに活かせます。
- 住宅メーカーの営業
- 不動産投資会社
- 管理会社・リフォーム会社
- 不動産コンサルタント
さらに、宅建資格+営業経験があれば、将来的に独立開業も可能です。
自分の努力次第で、キャリアを自由に設計できるのは大きな魅力です。
3. 不動産営業職のデメリット
もちろん、いいことばかりではありません。
不動産営業の世界には、厳しい現実も存在します。
デメリット①:成果主義のプレッシャーが強い
不動産営業は「結果がすべて」と言われるほど成果主義です。
契約が取れなければ、給与が下がることもあります。
事例:Cさん(28歳・元アパレル販売)
転職して半年間、契約ゼロの日々が続き、月収は前職よりも減少。
「毎日数字を追われ、精神的にきつかった」と話します。
その後、先輩の指導で営業トークを改善し、ようやく安定した成績を出せるようになりました。
このように、プレッシャーに耐えながら成長する覚悟が必要です。
デメリット②:勤務時間が不規則になりやすい
不動産営業の繁忙日は、土日祝です。
そのため、休日は平日になることが多く、家族や友人と予定を合わせにくいというデメリットがあります。
また、契約や内覧対応で残業になることも多く、ワークライフバランスを保つのが難しい場合もあります。
事例:Dさん(31歳・元メーカー営業)
「家族との時間を増やしたい」と転職したものの、土日出勤が続き、
結果的に家族と過ごす時間が減ってしまいました。
現在は管理職に転じ、土日休みの働き方に変更しています。
デメリット③:クレーム対応・トラブルが多い
不動産は高額商品です。契約後に「聞いていた話と違う」「設備に不具合がある」など、
クレームが発生することもあります。
トラブルを防ぐには、誠実で正確な説明力が欠かせません。
顧客対応に追われる日々もありますが、誠意をもって対応すれば信頼につながります。
デメリット④:常に知識をアップデートしなければならない
不動産業界は法改正が頻繁にあります。
宅建業法、民法、住宅ローン控除など、情報が変わるたびに学び直しが必要です。
この点を「勉強が大変」と感じる人もいますが、
「知識を得るのが楽しい」と前向きに捉える人ほど長く活躍しています。
4. 不動産営業に向いている人・向いていない人
向いている人
- 成果主義の環境で自分を試したい人
- 人と話すのが好きで、信頼関係を築ける人
- 学び続ける意欲がある人
- プレッシャーに負けず行動できる人
向いていない人
- 安定収入を最優先したい人
- 休日や勤務時間を厳密に確保したい人
- トラブル対応やクレーム処理が苦手な人
「稼げる」と聞いて飛び込む前に、自分の性格や価値観と合っているかを見極めましょう。
5. 転職を成功させる3つのポイント
① 自分に合った分野を選ぶ
不動産営業といっても、「賃貸」「売買」「新築」「投資用」などで働き方が大きく異なります。
自分が得意とする顧客層(個人・法人)を意識して選ぶことが大切です。
② 面接では「数字と誠実さ」のバランスを伝える
不動産会社は、数字に強い人だけでなく、顧客に信頼される人を重視します。
「お客様の立場で考える営業スタイル」を具体的に話せると好印象です。
③ 宅建資格は大きな武器になる
宅建があれば、信頼性が上がり、資格手当や昇進にも有利です。
未取得でも「勉強中」と伝えるだけで意欲を評価されます。
6. まとめ|“稼げる仕事”の裏には“信頼を積み重ねる努力”がある
不動産営業職は、努力が結果につながるやりがいのある仕事です。
一方で、成果主義のプレッシャーや休日の不規則さなど、厳しい側面もあります。
しかし、不動産営業を経験した人の多くが口を揃えて言うのは、
「この仕事で得たスキルと人脈は一生の財産になる」ということ。
成功している人たちはみな、
“お客様の信頼を第一に考え、誠実に積み重ねてきた人”です。
短期的な収入だけを目的にせず、
「人に信頼される営業」を目指してキャリアを築いていけば、
不動産営業はあなたにとって大きなチャンスとなるはずです。