新卒営業職が1年以内に転職する時の注意点|焦らず“次の一歩”を見極めよう

2025.10.08
コラム

「入社して半年。思っていた仕事と違う…」
「営業、やっぱり自分には向いていないかも」

そう感じている新卒営業職の方は、実はかなり多いです。
営業は数字が結果として出る分、プレッシャーも強く、理想とのギャップに悩む人も少なくありません。

ただし、入社1年以内の転職には気をつけたいポイントがあります。
焦って動くと、次の転職でも同じ悩みを繰り返してしまう可能性があるからです。

この記事では、実際の事例を交えながら、「早期転職で失敗しないための考え方と準備」について分かりやすくお伝えします。


なぜ新卒営業職は1年以内に辞めたくなるのか

1. 想像していた仕事と違う

よくあるのが「思っていた営業と違う」というギャップです。

たとえば、Aさん(23歳・通信会社勤務)は「お客様の課題を聞いて提案する仕事」だと思って入社しました。
でも実際は、1日100件以上の新規テレアポ中心
「数字が全て」と言われ、達成できない自分に自信を失っていきました。

このように、“提案型”をイメージしていたのに“体育会的な数字営業”だったというミスマッチはよくあります。


2. 成果プレッシャーと孤独感

営業は結果が数字で見える仕事です。
同期が次々と契約を取っていく中、自分だけ成果が出ない。
「努力が足りないのか」「向いてないのか」と悩み、誰にも相談できずに辞めたくなるケースもあります。

Bさん(24歳・メーカー営業)は半年で退職を決意しましたが、転職活動では「短期離職」という理由だけで書類が通らず苦戦。
後から「もう少し準備しておけばよかった」と振り返っています。


3. 職場環境・人間関係が合わない

営業の現場は、今でも体育会的な文化が残る職場も多いです。
「上司に相談できない」「結果が出ないと人格まで否定される」といったケースもあります。

ただ、ここで気をつけたいのは、“本当に環境が悪い”のか、“まだ慣れていないだけ”なのかを見極めること。
経験が浅いうちは、仕事の慣れや人間関係の構築に時間がかかることも多いのです。


1年以内の転職に潜むリスク

1. 書類選考で不利になりやすい

採用担当者は職歴を見て、「すぐ辞める人ではないか」と判断します。
1年未満での退職は、それだけで慎重に見られることが多いのが現実です。

特に20代前半では、経験より「伸びしろ」や「意欲」を見られます。
そのため、“なぜ辞めたのか”を前向きに説明できることが重要です。


2. 転職理由の伝え方が難しい

面接では必ず聞かれます。

「なぜ1年以内で辞めたのですか?」

ここで「上司と合わなかった」「ノルマがきつかった」などと話すと、
「環境のせいにしている」と受け取られることがあります。

おすすめの伝え方は、「学び」と「次の挑戦」をセットで語ることです。

例:「営業経験を通じて、お客様と長期的な関係を築く営業に挑戦したいと感じました。」

“辞めた理由”ではなく、“次に何をしたいか”を話すことで、前向きな印象になります。


3. 職種変更は簡単ではない

「営業は合わないから事務職に…」と考える人もいますが、実際には難易度が高いです。
社会人経験が浅い段階では、企業も「まず営業で基礎を学ぶ時期」と考えています。

職種を変えたいなら、「営業で得たスキルを次にどう活かせるか」を具体的に伝える必要があります。


短期離職でも転職に成功した人たちの共通点

短期離職=失敗ではありません。
うまく次のキャリアにつなげた人たちは、共通して「辞めた理由より、次に何を目指すか」を明確にしていました。


事例①:テレアポ営業からカスタマーサクセスへ

Cさん(25歳)は新規電話営業に疲れ、半年で退職を検討。
ただ、「人と長く関わる仕事の方が向いている」と自己分析し、SaaS企業のカスタマーサクセス職に転職。
営業で身につけたヒアリング力を活かし、今は顧客対応のプロとして活躍しています。


事例②:大手ルート営業からベンチャー企業へ

Dさん(24歳)は大手メーカーでルート営業を担当。
安定していたものの、もっと成長したいという思いから半年で転職。
面接では「裁量のある環境でチャレンジしたい」と正直に話し、ベンチャー企業で成果を上げる営業職に。
今ではチームリーダーとして活躍中です。


転職を決める前にやるべき3つのこと

1. 「辞めたい理由」を整理する

まずは感情ではなく、事実ベースで考えましょう。

  • 何がつらいのか(ノルマ?上司?仕事内容?)
  • なぜそれが合わないのか
  • どんな環境なら続けられそうか

これを言葉にすることで、「転職すべきか」「社内で変えられることか」が見えてきます。


2. 社内でできる改善を探す

辞める前に、上司や人事に相談してみましょう。
部署異動やサポート体制の変更などで改善できることもあります。
たとえ結果として転職する場合でも、「まずは社内で努力した」という姿勢は評価されます。


3. 「次に何を求めるか」を明確にする

次の会社を選ぶときは、「何を軸に選ぶか」をはっきりさせましょう。

たとえば、

  • チームで協力しながら働きたい
  • ノルマよりもお客様対応を重視したい
  • 教育体制が整っている会社がいい

こうした“自分の基準”を持つことで、再びミスマッチを防げます。


転職を成功させるための3つのコツ

1. 第二新卒向けエージェントを活用

「短期離職をどう説明すればいいかわからない」
そんな時は、第二新卒専門の転職エージェントを活用しましょう。
担当者があなたの経歴を前向きに紹介してくれるだけでなく、面接対策や企業選定もサポートしてくれます。


2. 面接では「逃げ」ではなく「成長」を語る

「なぜ辞めたか」ではなく、「これから何を学びたいか」

この視点で話すのがコツです。

例:「数字を追う営業を経験して、次はお客様の課題に寄り添う提案営業に挑戦したいと考えています。」

シンプルでも、前向きなメッセージになります。


3. 次の職場では「3年続ける覚悟」を持つ

どんな職場でも、最初の1年はギャップがあるもの。
転職を繰り返すと、キャリアが不安定になりやすいです。
次こそは「3年で基礎を固める」という意識を持つことで、自信と信頼が積み上がります。


まとめ:早期離職でもキャリアは立て直せる

入社1年以内の転職には確かにリスクがあります。
でも、理由を整理し、次の方向性を明確にすれば、キャリアは立て直せます。

大事なのはこの3つです。

  • 「辞めたい理由」を冷静に分析する
  • 「次に得たいもの」をはっきりさせる
  • 「逃げ」ではなく「成長のための選択」にする

営業職で得た経験は、今後のどんな仕事にも活かせます。
焦らず、自分に合った環境を見つけていきましょう。


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