化粧品業界営業職転職の狙い目ポジションとは?
〜市場が変わる今こそ、キャリアを広げるチャンス〜
はじめに
化粧品業界は、コロナ禍を経て再び活気を取り戻しています。
外出の機会が増え、SNSを使った「見た目の自己表現」が広がる中で、スキンケアやメイクへの関心も高まっています。
一方で、販売チャネルは大きく変化しました。
百貨店やドラッグストアだけでなく、ECサイトやライブコマース、サブスクリプションなどが台頭し、営業職の役割も「売る人」から「仕組みを作る人」へと変わりつつあります。
この記事では、化粧品業界の中でも今、転職市場で狙い目となっている営業職のポジションを紹介します。
実際の転職事例を交えながら、求められるスキルやキャリアの描き方を分かりやすく解説します。
1. 化粧品業界の営業職とは?
化粧品業界の営業職といっても、仕事内容は多岐にわたります。
扱う商品、取引先、販売ルートによって求められるスキルも異なります。
| 職種 | 主な業務内容 | 主な企業例 |
| リテール営業 | 百貨店・専門店・ドラッグストアへの提案営業 | 資生堂、コーセー、花王など |
| 卸営業 | 卸業者・代理店経由の販売支援 | 中堅メーカー、OEM企業 |
| EC営業 | 自社ECやモール(Amazon・楽天など)の運営・販促 | D2Cブランド、ベンチャー企業 |
| 海外営業 | 輸出・代理店交渉・海外展開支援 | 国内大手・輸出メーカー |
| 法人営業(OEM・ODM) | 他社ブランド向けの製造提案 | OEMメーカー、受託製造業 |
では、この中で「今後の転職市場で狙い目」と言える職種はどれでしょうか。
以下で具体的に紹介していきます。
2. 狙い目①:D2Cブランドの「EC営業・販促企画職」
SNS時代の主役。デジタルと営業の融合職
InstagramやTikTokで話題になる化粧品ブランドの多くが、D2C(Direct to Consumer)ブランドです。
こうした企業では、ECサイトの運営やオンライン販促を担う「EC営業」や「販促企画職」が急成長中です。
事例:ドラッグストア営業からD2Cブランドへ
35歳のAさんは、ドラッグストア向けのルート営業を10年経験。
「もっと消費者に近い仕事をしたい」と感じ、SNSで人気のスキンケアブランドに転職しました。
現在は販促企画を担当し、インフルエンサーとのコラボ施策やデータを基にした販促計画を立案。半年でマーケティング部門への異動が決まりました。
👉 ポイント
- 20〜40代前半の転職者を積極採用
- SNSやEC知識があれば業界未経験も可
- 裁量が大きく、スピード感ある環境で成長できる
3. 狙い目②:OEMメーカーの「法人営業職」
商品企画にも関われる“開発型営業”
OEMとは、他社ブランドの商品を企画・製造するビジネスモデル。
メーカーの裏側でブランドを支える重要な存在です。
営業といっても、単なる受注ではなく、「どんな商品を作るか」を一緒に考える提案型営業が中心です。
事例:美容部員からメーカー営業へ
29歳のBさんは、百貨店で美容部員をしていました。
「商品を販売する側から、作る側へ回りたい」と考え、OEMメーカーの法人営業に転職。
持ち前の化粧品知識と流行感度を活かし、クライアントの新ブランド開発をサポート。大手チェーンへの採用を実現しました。
👉 ポイント
- 経験よりも商品理解・提案力を重視
- 営業×企画の両面を経験できる
- 販売職・美容部員からのキャリアチェンジにも人気
4. 狙い目③:海外展開を担う「グローバル営業職」
“日本ブランド”人気が追い風に
「メイド・イン・ジャパン」化粧品の品質は、アジア・中東市場で高い評価を受けています。
そのため、輸出・代理店対応を担当する海外営業職の需要が急上昇中です。
事例:外資系メーカーから国内OEMへ
40歳のCさんは、外資系日用品メーカーで営業を担当。
語学力を活かして国内OEMメーカーの海外営業に転職しました。
中国やタイの代理店とオンライン商談を行い、現地ニーズに合わせた製品を提案。
結果、年間輸出額を前年比150%に伸ばす成果を上げました。
👉 ポイント
- 英語・中国語ができれば未経験でもチャンスあり
- グローバル展開を狙う中堅メーカーが積極採用中
- 海外出張・リモートワークなど柔軟な働き方が可能
5. 狙い目④:ドラッグストア向け「カテゴリーマネジメント営業」
小売と一緒に“売り場を作る”営業
ドラッグストアでは、メーカーと共同で棚割りや販促を設計する「カテゴリーマネジメント」が主流です。
商品を置くだけでなく、“どう売るか”を戦略的に提案する営業スタイルが求められています。
事例:ルート営業から分析型営業へ
38歳のDさんは、国内メーカーでルート営業を担当。
売上が伸び悩む中、POSデータを分析して店舗ごとの販売傾向を可視化。
転職後はカテゴリーマネジメント担当となり、データをもとに販促計画を主導。
マーケティング部門と連携し、全国展開するドラッグチェーンの売上最適化に貢献しています。
👉 ポイント
- 論理的思考力・データ分析力が評価される
- 提案型営業を目指す人に最適
- 将来的に営業企画やマーケティング職へ発展可能
6. 今後の営業職に求められる3つの力
化粧品業界の営業は、これからさらに進化していきます。
特に、次の3つのスキルを持つ人材が今後評価されるでしょう。
- デジタルスキル
EC運用・データ分析・CRMの活用など - マーケティング思考
消費者心理やブランド価値を理解する力 - 部門連携力
開発・物流・販売など社内外の関係者と協働できる力
営業という枠を超え、**「ブランドの成長を支えるパートナー」**としての視点が求められています。
7. まとめ:経験を“市場の変化”に合わせよう
化粧品業界の営業職は、今まさに転換期を迎えています。
これまでのように「商品を売る」だけでなく、「どう売るか」「どう魅せるか」を提案できる人が求められています。
- SNSやECに強い → D2Cブランド営業
- 商品企画に関心がある → OEM営業
- 語学力を活かしたい → 海外営業
- データ分析が得意 → カテゴリーマネジメント営業
自分の経験を「どのトレンドと掛け合わせるか」を考えることで、次のキャリアの方向性が見えてきます。
終わりに
化粧品業界はトレンドが早く移り変わる一方で、挑戦できる舞台が豊富な業界です。
変化を恐れず、自分の強みを新しい領域に活かしてみましょう。
営業職で培った「信頼構築力」「提案力」「市場を読む力」は、どんな職種でも通用する財産です。
あなたの経験を、次の成長市場で輝かせてください。